再販だけでなく、ネットで直販
2018年3月28日の日経に、スイスの高級時計メーカーが、ネットで直販するようになったという記事がありました。スイスのバーゼルで、開かれていた世界最大級の時計・宝飾品の見本市「バーゼルワールド」の関連記事のようです。
- スイスの高級時計各社がインターネット販売を強化
- スウォッチグループ傘下のオメガは、既に2017年11月に米国で専用サイトを開設
- 今後、中国などアジア、欧州で展開
- 「スピードマスター」から、約1400万円の高級時計まで
- 国土が広くインターネット通販の需要が大きい米国で販売ノウハウを蓄積し、他国にも広げる
- カルティエなどを擁するリシュモングループはイタリアの高級ブランド専門の通販大手の株式を買増す
- 日本でもオンライン販売が始まっている
- ティソ(TISSOT)は3月から日本でECサイトを立ち上げた
- タグ・ホイヤーも、2月から公式サイトで購入可能に
コメント
メーカーのECサイトで、直販があるのは、特に珍しいことではないのですが、高級時計というのが、珍しいところです。
高級品は、手に取って確認したり、サイズを調整したりするために、店頭販売(再販ルート)が基本であり、これまではネットがありませんでした。
ネットの利用になれた若い人をブランドに取り込むには、ネットで直販ということになるようです。
上記の日経の電子版の記事では、オメガの米国の事例として、平日なら受注後1時間以内に発送し、14日以内なら無料で返品できる、であるとか、ウェブ限定品も提供するなど、店舗との違いを打ち出しているとか、説明がありました。
配送ルートですが、10万円程度のものは通常の宅配便でも十分なのかもしれませんが、1400万円もするような商品は、通常の宅配便では不安です。特別な運送方法があるのでしょうか。
それはさておき、問題は、再販業者との関係です。従来、お世話になった再販業者の売り上げ減につながりますので、反対が出てきそうです。
記事で紹介されていた、Tissoとタグ・ホイヤーは、オンラインで販売していました。
公式 TISSOT [ティソ] ウェブサイト - 公式 TISSOT® [ティソ] ウェブサイト
タグ・ホイヤー | 高級時計・スイス腕時計 | TAG Heuer
量販店で買った方が、値段は安いのかもしれません。
量販店に行く時間がない人が対象かもしれませんが、メーカーサイトだけではなく、量販店サイトでも購入できそうです。(同じネーミングの商品を、価格コムと比較すると、だいぶ違う金額でした)
そうなると、メーカーサイトで購入する人は、お金に余裕のある人で、メーカー直販を好む人となるような感じです。
長い目で見ると、メーカーサイトで購入する人が増えるのかもしれませんが、再販価格の調整等に時間がかかりそうです。
ただ、世界的な流れのようですし、時計は影響の大きな商品ですので、カメラや電気製品など、他の商品にも影響するように思います。