総務省の科学技術研究調査
2018年12月17日の日経に、知財の国際収支が10年で3.3倍になったという記事がありました。財務省の国際収支統計の「1~6月」の「知財等使用料」の話です。
また、総務省の科学技術研究調査の2018年調査で、その内訳があるという記事です。
記事では、
- 子会社からの受け取りが、全体の75.3%で、2兆9232億円と10年前の1.6倍に増えている
- 他社からの受け取りは、9611億円にとどまる
- 子会社からの収入が増えたのは自動車
- 「輸送用機械器具製造業」は、全体の6割の収入を占めるが、その87.5%が海外子会社からの収入
- アジアなどの海外で工場から
- 他社からの収入が多いのは、医薬品(収入全体の49.6%を占める)
とあります。
コメント
総務省の科学技術研究調査は、こちらから見れます。2018年調査(平成30年)ですが、内容は2017年(平成29年)のものです。
https://www.stat.go.jp/data/kagaku/kekka/kekkagai/pdf/30ke_gai.pdf
知財の中でも、特許権とノウハウなど技術の提供や受け入れの統計とあります。
- 技術輸出の受取額は3兆8844億円
- 前年度に比べ8.7%増
- 2年ぶりに増加
- 海外の親子会社からの受取額が2兆9233億円(受取額全体に占める割 合75.3%)
- 技術輸入の支払額は6298億円で、前年度に比べ39.1%増
- 2 年ぶりに増加
- 海外の親子会社への支払額が2428億円(支払額全体に占める割合38.6%)
- 技術貿易収支額は3兆2546億円で、前年度に比べ4.3%増
- 2年ぶりに増加
これを見ると、収入はあまり増えていませんが、支払いが39.1%と非常に大きく増えています。海外の親子会社(親が多いと思いますが)への支払額は、全体の38.6%とありますので、約6割はそれ以外です。
対外支出が増えているのは、何が理由なのかなと思います。
また、技術貿易額は、
- 受取額はアメリカが最も多く、受取額は 1兆2779億円(受取額全体に占める割合32.9%)
- その他、中国が5067億円(受取額全体に占める割合13.0%)、タイが3338 億円(同8.6%)、イギリスが2627億円(同6.8%)
- 支払額はアメリカが多く、3941億円(支払額全体に占める割合62.6%)
- そのほか、ドイツが890億円(支払額全体に占める割合14.1%)、スイスが371億円(同5.9%)、イギリ スが238億円(同3.8%)などが多い
とあります。
収入についても、アメリカが一番なんですね。自動車ですね。世界の工場である中国の収入、以外と少ないのですね。これも自動車が理由でしょうか?
支払い額が多いのは、アメリカなのは頷けます。ドイツ、スイス(医薬でしょうか)も分かります。
技術輸入の支払額が、39.1%増加しているのも、アメリカ抜きでは、これほど増えないと思います。
より細目が知りたいなと思いました。
有意な数字ですが、新聞には解説がありませんでした。