Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

協和(発酵)キリンのロゴ変更

KIRINは入っているけれども

2019年2月5日付の協和発酵キリン株式会社のWebサイトにある、「KYOWA KIRIN」のロゴ変更のニュースリリースを見ました。

CIロゴタイプの変更に関するお知らせとあります。

https://www.kyowa-kirin.co.jp/news_releases/2018/pdf/20180731_02.pdf

  • 新CIロゴタイプへの変更日は、2019年7月1日 (製品包装等への新CIロゴタイプ変更は順次)
  • グローバル・スペシャリティファーマにふさわしい企業成長と、KYOWA KIRINブランドの浸透を推進するため、グローバルでCIロゴタイプを刷新
  • "K"を形づくる2つのセル(細胞)は、最先端のバイオテクノロジーで、新薬を継続的に創出する製薬企業を象徴
  • 大文字と小文字が組み合わされる表現は、確かさと柔軟性、優しさ、たくましさ、使命感と慈しみと、豊かなダイバーシティを示す
  • ロゴカラーのパッショネートオレンジは、KYOWA KIRINの情熱、意志の強さ、行動力を伝える

とあります。

 

コメント

ロゴの前に、社名変更があったようです。今回のロゴ変更は、それに合わせたものです。

 

親の名前を先に書くのが通常とすれば、「協和キリン」ではなく、「キリン協和」にすべきですが、この会社の実態が協和発酵がメインなのではないかと推測しました。

三井住友と住友三井では、三井住友が、語呂が良いように思いますが、こちらは同じようなものです。

 

こちらが、現在のロゴです。

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一方、こちらが、新しいロゴです。

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新ロゴは、

図形があるので、イメージが違います。従来のロゴは、協和発酵とキリンという2つの会社が一緒になって、二つのブランドを並べたという感じがしますが、新ロゴの方は、図形の部分が効いているのか、「KYOWA KIRIN」という一つのブランドになっているような気がします。

KIRINのNをnにでもしてしまえば、もっと、一体感が出ますが、親会社のキリンビールとしては、微妙なところなんだろうと思います。

 

ビアホールのKirin-Cityなどは、全く違うロゴを使っています。サントリーもそうですが、お酒の会社は、あまり、ロゴの管理にうるさくないなと改めて思います。

SUNTORYのロゴなど、製品ごとに違います。

 

違いを細かく見ると、

同じ赤ですが、オレンジ系の赤から、より濃い色になっています。こちらはキリンビールに近いと思います。

あと、KYOWAが、yとaの文字は、小文字です。KIRINは、全部大文字です。大文字、小文字を混ぜることは、最近では違和感が無くなってきました。特に、Aとaでは、イメージがだいぶ違います。

文字のフォントも、違います。

 

ちなみに、キリンビールのロゴは、下記です。

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キリンビールロゴと、協和発酵キリンのロゴは、もともとのロゴタイプ(フォント)がまったく違います。

 

このロゴを承認するということは、キリンビールは、親会社ですが、協和キリンには、相当な自由度を与えているんだろうなという感じがします。

 

ダブルブランドのロゴの事例として、ウォッチしたいと思いました。