シンガポールで法制化
2019年2月27日のJETROのビジネス短信に、シンガポールでタバコのパッケージの規制が法制化されたという記事がありました。
たばこ製品の包装標準化、プレーンパッケージ規制が国会で可決 | ビジネス短信 - ジェトロ
内容は、
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タバコの包装の簡素化を義務付ける改正
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ブランド独自のロゴや色、パッケージデザインなど禁止。標準フォントや色でのブランド名表示を義務付け。警告表示を拡大
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包装を標準・画一化することで、広告効果を削減し、喫煙者数の減少を目指す
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同規制により、商品の出所表示や品質保証など商標の基本的な機能が阻害される恐れ
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不法取引業者による偽造品の製造を誘引するとの指摘
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アルコール、食品、飲料など他の製品にも、規制が導入される懸念
コメント
JETROは、面白い情報を提供してくれています。マスコミよりも面白いなと思うときがあります。知財の研修会も、JETROのものは同時通訳をいれたり、お金がかかっています。(弁理士会の英語で聞けというものも、英語の勉強になっていいですが。)
さて、確かに、プレーンパッケージは、昔の共産主義国の配給制度のような感じです。配給制度なら、その商品しかないので、パッケージデザインやブランドロゴに拘ってもあまり意味はありません。
しかし、タバコは、嗜好性の高い商品なので、特定の銘柄へのこだわりが強いと思います。ピースの人はピース、セブンスターの人はセブンスターです。
意匠法の勉強をしているとき、ショートピースのデザインは、レイモンド・ローウィーのデザインで、彼は流線形のデザインに特徴があり、とか習いました。
タバコの人気銘柄ランキングまとめ!国産と外国産ではどっちがいい? | 大人女子のライフマガジンPinky[ピンキー]
蘊蓄の塊のようなタバコのブランド、デザインですが、自由主義国でここまで制限するのか?という気はします。
JETROの記事には、他に、オーストラリアやフランスが同様の規制をしているとありますので、あながちシンガポールだけが、突出している訳ではありません。
タバコは、広告規制があり、F1でも広告が禁止され、JTも大変だなと思います。
プレーンなパッケージが、お酒や、ビール、ソフトドリンクのソーダなどにも導入されると、これは大変です。
食品もプレーンパッケージ導入のおそれがあるということですが、どんな食品なのでしょうか。肥満を誘発するのでとなると、ほとんどの炭水化物の食品が該当します。
2016年6月29日のJETROのビジネス短信に、ヒントが載っていました。記事は、今回とよく似た、マレーシアのタバコのプレーンパッケージの話です。マレーシアが先行していたのなら、シンガポールは、これまで、良くブランドやデザインを守ったということなのかもしれません。
この記事に、チリの食品が出ています。チリでは、脂肪、糖分、塩分の多い食品のパッケージの20%に警告を表示するというプランとあります。