Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

中国のコーヒー消費

プーアル・コーヒー

 

2019年4月20日朝日新聞の夕刊に、中国の雲南省プーアルで、コーヒの栽培が盛んになっているという記事を読みました。

 

雲南は、古くから茶葉の産地として、知られている。そのお茶の産地が、中国の生産量の98%を占める、アラビカ種コーヒーの産地になっている。

温暖で、雨季と乾期があるのが、コーヒー生産に適しているが、1988年のネスレの進出が契機で拡大。

 

ネスレの安定購入があり、農家にとっては、プーアル茶よりもコーヒーの採算が良い。約10倍の収入。

中国のコーヒー消費量は、20年で、1杯/年から4杯/年に。日本や欧米は、400杯/年。まだまだ拡大中。

 

また、2019年4月18日の朝日新聞には、ネスレが沖縄でコーヒー栽培の後押しを開始とあります。

これは、今後、発展途上国でニーズが増え、安定供給が出来なくなる可能性があり、日本で唯一コーヒー生産に適した沖縄で、大規模栽培を開始するとあります。

 

コメント

なくなる前、邱永漢さんのブログを、良く読んでいました。そのブログで、中国のコーヒー消費が、これから爆発するという話が載っており、コーヒーに投資していると書かれていました。

全くその通りになったなと思います。

 

さて、さすが、ネスレはやることが違うなという感じながら、二つの記事を読みました。

 

単にコーヒー豆を買ってきて、インスタントコーヒーなどの商品に仕上げて、販売するだけではなく、市場を作り(ここまでするのが、マーケティングだということは聞いたことがあります)、原材料まで作る。

 

原材料まで作るのは、市場の元まで作っていることになり、これは国家レベルの仕事だなと思いました。

 

ネスレは他にも、STARBUCKS等のの商標使用権取得や、ネスプレッソ等のポーションコーヒー新技術開発など、コーヒー業界では、飛び抜けているように思います。

 

なぜ、ここまでやって独禁法違反にならないのかと思いますが、コーヒー市場には、多くの中小企業があり、違法レベルには至っていないのだと思います。

 

コーヒーは、成長産業のようですので、枯れた分野ではないですが、それにしても、ネスレは、CSV経営といい、多ブランドを組み合わせたブランドポートフォリオといい、本当に上手く経営しているなと思います。