Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

ONKYOのホームAV事業の売却

米社に売却

2019年5月15日の日経で、オンキヨーが、主力のホームAV事業を米社に売却するという記事を読みました。

オンキヨー、主力ホームAV事業を米社に売却へ :日本経済新聞

 

  • オンキヨーは、主力のホームAV事業の売却に向けて米サウンド・ユナイテッドなどと協議
  • 最大でオンキヨーの連結売上高の7割弱が対象
  • AVレシーバーと呼ぶアンプや高級スピーカー、ミニコンポなど
  • 2015年に買収したパイオニアのオーディオ事業と統合した子会社「オンキヨー&パイオニア」などが対象
  • オンキヨーが手掛ける3事業のなかで唯一黒字
  • サウンド・ユナイテッドは、幅広くオーディオ製品を手掛け、2017年には「デノン」などの有名ブランドの取り込み
  • オンキヨーは00年代に音楽プレーヤーの台頭を受けて経営が悪化
  • 2012年、ギブソン・ブランズと資本・業務提携を結んだが、2018年にギブソンが経営破綻

コメント

大阪の守口市に住んでいた時、時々、オンキヨーの工場跡地にできた、アル・プラザ香里園に行っていたので、少し親しみがあります。

同じ敷地にオンキヨーの事業所もまだあって、ショッピングセンターは土日は忙しく、会社は土日は休みなので、会社の駐車場が、土日はショッピングセンターに開放されるという面白い方法だったので、良く覚えています。

 

Wikipediaによると、松下電器のスピーカー工場の工場長が作った会社とあります。そうなんだという感じです。

オンキヨー - Wikipedia

 

地理的には近いですが、松下電器との関係は、ほとんどないと思います。その後は、東芝との関係が深いようです。

ソーテックのPC事業も買収していたようです(もらったものですが、個人的に、Winsows3.1のソーテックPCを使っていました。My first PCです。ソーテックは東芝の子会社だったように思います)。

ギブソンとの提携とか、パイオニアのAV事業買収とか、思い切ったことを、色々やっているんだなという感じです。

 

さて、今回、ホームAV事業を、デノンも持っている米社に売却するということですが、売上の7割の事業を売って、3割に集中するというもの、思い切った方法です。

 

うまく行けば、経営学の教科書に載るような話ですが、どうなるのでしょうか?

 

サウンド・ユナイテッドは、デノン、オンキヨー、パイオニアなど、複数のブランドを取扱うことになるのだと思います。マランツもあるようです。

Sound United

 

一つの会社で、複数の名の通ったブランドを扱うという、ビジネスモデルですね。

オーディオ市場は、レコードにCDになったときに激変し、iPodなどで激変し、2回の地殻変動がありました。

ONKYOやPioneerは、その中を、何とか残ったブランドですので、会社はどうなってもという訳ではないですが、ブランドとしては生き残って欲しいと思いました。

通常の商標管理とは違うレベルの判断です。