Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

海外留学の希望者が少ない

若者の3割(7か国で最少)

2019年5月31日の朝日新聞に、内閣府の実施した意識調査の結果が出ています。近く閣議決定される「子供・若者白書」に盛り込まれるということです。

 

  • 日本、韓国、米国、英国、ドイツ、フランス、スウェーデンの7カ国で、13歳~29歳までの男女、各国1000名にインターネット調査
  • 海外留学を希望する日本人は32.3%。唯一、5割を下回った
  • 最も高いのは、韓国で、65.7%
  • 留学したいと思わないは、日本は53.2%、韓国は22..0%

 

コメント

まだ、子供・若者白書の今年度版は、出ていないようです。

平成30年版があり、そこの留学の情報が出ていました。

平成30年版 子供・若者白書(全体版)(PDF版) - 内閣府

 

2015年の数字があります。

  • 日本人の海外留学者数は、2015年に54,676人。2004年をピーク(8万人超)に減少傾向
  • 留学先は、2000年には6割がアメリカ、2割弱が中国
  • 2015年にはアメリカは3割強、中国は3割弱、台湾が1割強と躍進
  • 外国人留学生は増加。2017で267,042人
  • 国・地域別でみると、約4割が中国から。続いて、ベトナム、ネパール、韓国、台湾

とあります。

 

2004年にピークというのは、どういうことなのでしょうか?小泉総理の時代のようです。

 

また、大幅な受け入れ超過です。

 

冒頭の調査ですが、13歳~29歳と幅がありますが、留学というと、大学生というイメージがあります。まあ、広く見ても高校生、大学院生です。そうなると、16歳~24歳あたりに聞くのは分かりますが、13歳~15歳の中学生や、25歳~29歳の社会人の若手に聞くのとは、少し違うような気がします。

この8年間の数字は、日本では低く出るかもしれません。

 

政府(文部科学省)も、トビタテ!留学JPANAなど、で支援しているようですが、成果があがっていないのかもしれません。

トビタテ!留学JAPAN:文部科学省

 

トビタテ!留学JAPANなどを見ていると、東大、京大、早稲田、慶応など、優秀な大学の学生が、認定されているのが分かります。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/tobitate/__icsFiles/afieldfile/2019/04/01/1413287_2.pdf

 

「国際」という学部、学科が増え、留学を必須とするところも多い、政府も補助金を出しているのに、留学を希望する学生が増えない状況のようです。

  1. 日本で満足のいく生活ができるので海外に特に憧れがない
  2. 留学すると就職で不利になる(そんなことはないような気がしますが)
  3. 日本の学費が高すぎて、それで精一杯で海外留学など思いもしなくなっている
  4. 日本の大学の授業が厳しくなっている(出席、単位認定)

こんなところでしょうか?

どうも、3.の日本の学費が高くなってきたというのと、4.の授業が厳しくなっているというのは、感じます。昔の、授業に出ない学生というのが、今は少なくなっていると思います。大学の授業が出席や単位認定で厳しくなり、自由時間がなくなっているような気はします。

 

3.のお金のことは、高等教育の無償化が、始まると、変わってくるかもしれません。

大学無償化、低所得世帯の75万人支援 20年4月から :日本経済新聞

 

 それと、日本人留学先で、台湾が躍進しているのは、日本人留学生を増やす工夫をしているのでしょうね。

シンガポール、香港、台湾、インドなど、留学先として良さそうですが。