Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

国家公務員の合格倍率は9.6倍

女性は3割越え

2019年6月25日の朝日新聞の夕刊で、国家公務員の2019年度(2020年4月採用)の合格倍率が10倍を切ったことが記事になっていました。

  • 合格倍率は9.6倍(昨年度は10.9倍)
  • 2012年以降で初めて10倍を下回り、過去最低
  • 申込者数は、1万7295人(約2300名減)
  • 女性は、567人
  • 女性の割合は、過去最高の31.5%で、3割越え
  • 理工系が民間企業に流れた
  • 上位は、東京大(307人)、京都大(126人)、早稲田大(97人)

とあります。

コメント

これは、試験の合格者で、ここから官庁訪問があって、最終採用されるのは、ここから大きく減るようです。

国家公務員総合職試験ガイド2019に、一年前の数字があります。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/syokai/30sougougaido.pdf

 

例えば、特許の審査官は、この試験の合格者です。

19,609人の受験者で、合格者は1797人いるようですが、実際に採用されたのは、673人とあります。37%しか採用されないということなので、3分の1です。

試験に合格するのが、だいたい、10分の1ですから、30分の1(3.4%)。大変な試験だなと思います。

 

一般職の昨年度の数字は、

国家公務員一般職試験ガイド2019にあります。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/syokai/30ippangaido.pdf

 

33,582人の試験受験者で、 7,782の合格者。採用者は、3,179人とあります。

受験者と採用者で比べると、9.4%となりますので、1割弱です。こちらも大変そうです。

 

例えば、商標の審査は、この試験の合格者だと思いますが、特許庁で採用されたのは、行政職で34名とあります。そこから、10名ほどが商標審査官になるようです。

 

 

ちなみに、総合職と一般職の試験ガイドを見ていて、民間企業の採用パンフレットとはだいぶ違うなと思いました。

民間企業の採用パンフレットでも、先輩社員の写真とか声とかもありますが、企業の事業であるとか、将来性とか、理念・ポリシーといったものがあるのが普通なのですが、国家公務員の試験ガイドには、それはありません。

 

別途、各省庁が採用パンフレットを作っているのでしょうか?あるいは、Webサイトをみて、どんな仕事をしているかは、自分で調べろというスタンスなのでしょうか?

 

それと、こらのパンフレットは、若手官僚の個人の写真を大きく扱っている点も、特徴的です。総合職の方は、聡明そうな方ばかりです。一般職の方も、負けず劣らずです。

こんな方感じの人が、国家公務員として、求める人なんだなとビジュアル的に理解できますが、ちょっと私には無理かもと思う人が出てきそうです。

 

もう少し、親しみのわく、敷居の低い、面白いパンフレットにした方が、受験者は広がるように思いました。

 

 新聞には、試験に合格した数字だけが出ていますが、採用されない合格者が、こんなにいるだなと思いました。総合職では3分の2が採用されず、一般職でも半分が採用されないというのは、どういうことなのかと思います。

公務員試験一般に絞ってきて、合格までしたけで、採用されなった人は、どうなのかなと思います。地方公務員等の試験を受けているのでしょうか?

 

昨今、一般企業の採用が早いので、公務員を志願しにくくなっているのだと思います。