Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

東芝メモリの社名変更

キオクシア(Kioxia)

2018年7月18日の日経で、東芝メモリが、社名をキオクシアに変更するという記事を見ました。

東芝メモリ、「キオクシア」に社名変更 :日本経済新聞

  • 東芝メモリホールディングスは、10月1日付で社名を「キオクシアホールディングス」に変更
  • 2018年6月に東芝から独立。日米韓連合の傘下。株式上場をめざす
  • キオクシア(Kioxia)は、日本語の「記憶(kioku)」とギリシャ語で「価値」を表す「axia」を組み合わせたもの
  • 子会社や製品ブランドも順次変更
  • 東芝メモリ会長は、新社名について「当社の新たなスタートを体現する」

とあります。

 

ミッション・ビジョンも発表されています。

東芝メモリ株式会社を「キオクシア株式会社」に社名変更 | 東芝メモリ

 

記憶の可能性を追求するとあり、

記録されるデータだけでなく、情報が生まれた瞬間の経験や感情、考え方までを「記憶」としてとらえて、人々や社会が生み出す「記憶」を蓄え、呼び起し、活用し、今と未来をつなぐ新しい価値を創造し世界を変えていく存在を目指す、としています。

 

  • ミッション

「記憶」で世界をおもしろくする

「記憶」の可能性を追求し、新しい価値を創り出すことで、これまでにない体験や経験を生み出し、世界を変えていく

  •  ビジョン

「記憶」の技術をコアとして、一人ひとりの新たな未来を実現できる製品やサービス、仕組みを提供する

 

 

同社のWebサイトには、ブランドロゴを変更するとはありますが、どんなロゴタイプになるのかは、明示されていません。

社名、ブランドロゴ等のご案内 | 東芝メモリ

 

コメント

Wilidepiaによると、現在、東芝の資本は、40.2%であり、すでに持ち分法適用会社になっているようです。

東芝メモリ - Wikipedia

 

40.2%ですので、ある程度は東芝の株式保有があり、東芝メモリのままでも良さそうな感じがしますが、日経には将来の上場を目指すとありますので、その時には増資等して東芝の持ち分比率も減るのかもしれません。

そう考えると、社名やブランドロゴの変更を、先手を打って行っておくというもの悪くないかもしれません。

 

キオクシアは、日本語とギリシャ語からのなる造語ということですが、覚えやすくて良いと思います。

ただ、なぜ、ロゴフォントのお披露目がないのかと思いました。少し、寂しい感がします。

ロゴは準備中なのでしょうか?

 

民生用などは、TOSHIBAブランドのメモリーカードも沢山あります。当然、これらについても、社名やブランド名は変わると思うのですが、どうなんでしょうか?

 

電気量販店の店頭で、TOSHIBAのSDカードと、KioxiaのSDカードがあったら、TOSHIBAのものを買いたいと思うかもしれません。

慣れの問題もありますが、Kioxiaの認知をTOSHIBAのレベルまで高めるのは大変な作業であるような気がします。宣伝だけとすると、全世界で考えると、100億円でも足りません。

 

Kioxiaではなく、TOSHIBAOEM供給した方が、売れるような気がします。

 

そもそも、民生用のメモリカードなどは、メインの商品ではないのかもしれません。

そうであれば、量販店の店頭は認知獲得の手段と割りきって、儲けよりも、認知を取りに行くべきとなります。