Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

行ってきました(エコプロ展)

「セルロール」と「セルロースナノファイバー」

昨日、エコプロ展に行ってきました。会期は、2019年12月5日(木)、6日(金)、7日(土)の3日間で、その最終日の土曜日の午後に行ったのですが、それほど混雑していませんでした。

エコプロ2019 持続可能な社会の実現に向けて

数年毎に行っているのですが、直近で行ったのは2016年ですので、今年は3年ぶりになります。

2016年の、その前は、正確には覚えていないのですが、たぶん2010年~12年の頃だと思います。その当時は、電機メーカーの太陽電池や蓄電池や、それらをサービスで展開するものがメインの展示だったように思います。

 

さて、今年、積極的に展示をしていたと思ったのは、段ボールメーカー(レンゴー)、製紙会社(王子グループ、日本製紙グループ)、化学会社(三菱ケミカルホールディングス)、製鉄会社(JFEグループ)、ホテル(スーパーホテル)、電機メーカー(三菱電機)、大学(立命館大学)でした。

 

特に、レンゴーの展示で、セルロールは木材から作られるというという展示は、あまり知らなかったので、印象的でした。

次に、王子グループなど製紙会社のセルロースナノファイバーです。これは大型の素材であり、鉄やプラスチックやガラスやカーボンと対比できるような大型の材料のようです。これも木材などの植物由来です。

 

エコプロ展は、クイズがあったり参加賞の景品をもらえたりします。そのため、小学生や一般に人気であり、土曜日というのに、子供達が沢山いました。

将来を担う子供に対するブランドの認知を高めるという意味では、若者ブランディングであり、10年ほど先の就職時に、有利に働くものではありますが、それは時間のかかる話です。

子供達を相手にするためか、何となく展示が簡単なものになり、環境技術の内容よりも、一般常識を子供目線で説明するものになりがちです。ここらあたりがエコプロ展の苦しいところだと思いました。

 

上手に展示しているなと思ったのはJFEグループです。分かりやすかったと思います。鉄も再生可能なエコな素材と言っていました。

 

もう一つ面白かったのは、スーパーホテルです。朝食の野菜のオーガニックに拘っているそうです。新入社員と思しき人が一所懸命に説明してくれました。

もともと、接客業の人達なので、説明が上手いのです。よくあるメーカーの研究者・技術者とは違いました。

 

政府系でしょうか、SDGsなどの紹介も多く、SDGsのマークを使ったロゴなどもありました。

 

全体の感想ですが、グレタさんの参加するCOP25に比べて、熱気に欠けるように思います。

 

考えたのですが、エコプロ展の名称に原因があるように思います。

もともと、エコプロ展は、1999年からエコプロダクツ展としてあったものを、2016年にエコプロ展に改称したものです。

エコプロダクツ展 - Wikipedia

 

製品(プロダクツ)だけではなく、サービスも含めて、エコプロとしているようですが、以前のエコプロダクツ(エコ製品)のイメージが消えません。

環境問題の解決を、プロダクツとサービスから解決するという位置づけ自体は良いのですが、プロダクツの「プロ」が、モノよりのイメージを醸しだします。

 

おそらく、2016年にエコプロダクツ展から、エコプロ展にしたのは、製品色を薄め、サービス業の参加を募るためだと思います。

そうであれば、いっそ、正式名称をエコプロジェクト展などに改称すべきだったのではないでしょうか(略称はそのまま「エコプロ展」でOKです。認知はされているので)。