Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

商標担当者になったときに読む本(その2)

導入研修を受ける

 

途中入社ですので、はじめから配属先は、知財部と決まっています。知財部長には入社時の面接でも話をしており、入社後は商標担当になることを知らされています。

 

導入研修は、3日間の座学の研修で、技術や営業や管理部門に配属されるすべての社員が受ける必要がある研修です。

知財部長から、導入研修は重要なので、注意深く聞いておくように釘をさされています。

 

新入社員でも、途中入社でも、研修担当からその会社のことを教えてくれる研修のようなものがあると思います。会社のルール、人事や経理のシステムの説明などです。

 

その会社の歴史であるとか、創業者の考え方、経営理念、子会社や関係会社、商品やサービス、販売先の話、収支の状況、業界の動向、注力している商品、今年度の経営方針や収支目標などを教えてもらえます。

このような話は、一般的には退屈な話に思えるのですが、知財部長の薦めもあり、商標担当者になった私は、一生懸命聞きました。

 

また、この種の情報は、商標管理やブランドマネジメントに関係しそうで、商標担当者になることを考えると、後々、非常に重要な情報になりそうだなと直感的に思ったためです。

 

実際、歴史や創業者の考え方、経営理念(企業理念)、子会社などの関係会社との関係は、商標管理やブランドマネジメントにおいて、核となる事項です。

 

ハウスマーク・ブランドは、歴史的に言葉自体変遷していますし、マーク(標章)も、数回、変わっているようです。商標管理では、案外古い商標が権利として残っていて、それが重要な権利だったりします。

商品やサービスの話は、商標はマーク(標章)と並んで核になる概念ですので、こちらも他人に説明できるぐらい熱心に聞きました。

 

関係会社は同じハウスマーク・ブランドを使っているようです。それをライセンスをいう方法で関係会社全体が使用できるようにしているので、何らかの商標契約がありそうです。このあたりの契約も、商標の担当にもなりそうです。

 

一方、創業者の考え方や経営理念は、ブランドの考え方(コンセプト)を決めるときに、重要な役割を果たします。ブランドロゴや、フォントといった外面的なところもありますが、

創業者の考え方や経理理念は、商標のライセンスと並んで、グループを統治するためにも使われたりします。

 

一緒に研修に参加した人は5名。配属先はバラバラです。配属先は、技術部に2名、営業部、法務部、人事部に各1名です。3日間という短い期間ですが、一緒に昼食をとり、夕方は飲み会をやって打ち解けました。

あとあと、この人達から、有形無形の助けを受けることになります。