委託先の選定
広告代理店のプレゼンがありました。この広告代理店とは古くからの付き合いがあります。営業担当者が毎日のように広報宣伝部や営業部に来ています。
この広告代理店は、会社のことを良く知っていて、会社の社員よりも広告代理店の方が、会社のことを理解している感じです。
ここまで入り込んでくるのかというのが、横で見ていて思いました。
広告代理店のプレゼンは、10名の人が出てきました。広告代理店の営業、クリエティブディレクター、コピーライター、ブランドチームメンバー、他に委託先のクリエーターです。業者選定のコンペに、これだけの人員をかけるのか、驚きました。このプレゼンの準備に、100万円と言わず必要な気がします。
ネーミング自体の方向性、社員を巻き込んだネーミングの決め方などの提案もあったのですが、どこかで聞いたような感じがしました。それよりもプロモーションにウェイトがあり、この広告代理店にお願いするとプロモーションが上手き行きそうだなという感じがしました。
全体に体育会系ののりです。
一方、プランドコンサルのプレゼンは、3名です。営業、ストラテジー担当、クリエイティブ担当の3人です。営業が司会や費用の説明をして、ストラテジー担当が同社の会社部門を巻き込んでネーミングをするという戦略を語り、クリエイティブ担当が海外の最近の成功事例と今回のクリエイティブには海外のクリエイティブディレクターに入ってもらうことなどを説明します。
こちらは、ネーミングまでで、プロモーションの提案はスケジュールなどはありますが、メインの話でなないようです。
今回は、戦略商品で、グローバル商品です。グローバルという感じでは、圧倒的にブランドコンサルに分があります。
ブランドコンサルでは、Verbal(言葉)の専門家に10程度の海外拠点に、当該ネーミングが各国の言葉で、意味的に問題がないかの調査もしてくれるようです。
商標調査で、識別性の調査に絡んで、不適切なconnotation(含意)の調査があり、その言葉が当該国で変な意味があることなどの調査があり。以前の事務所で、それは性的な意味があるとか、「毛じらみ」を意味するので、やめた方が良いとか、言われたこともあります。
これに近いのかなと思っていると、すこし違うようです。各国の弁理士・弁護士さんのいうconnotation調査は、これは止めた方が良いという内容ですが、ブランドコンサルのVerbalの専門家は、その言葉が、当該国の消費者にどのように受け止められるか、各国の優秀なコピーライターがコメントしてくれるような感じです。
また、各国のクリエーター対象に、簡単なアンケート調査(受容調査)もやってくれると言います。
本当は、時間があれば、最終消費者を対象にしたアンケートもできるそうなのですが、今回は、1ヶ月しかないので、それは無理ということでした。
全体に、マーケティング的、戦略的です。
日本市場のことだけ考えると、広告代理店が良さそうです。純粋にネーミングのことだけを考えると、ブランドコンサルの方が、良さそうです。
営業部もそう考えているようであり、事業部長にその旨が報告されました。そして、ネーミングについてブランドコンサルが選ばれました。広告代理店には、そのネーミングのプロモーションについて、依頼することになったようです。