Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

楽天の送料無料問題

公取に調査要請

2020年1月23日の日経に、3月18日からの楽天の送料無料の規約変更が独禁法に抵触するとして、一部出店者が公正取引員会に調査を求めているという話がありました。

楽天の「送料無料」に反旗 出店者、公取委に調査要請 :日本経済新聞

  • 3980円以上を購入した場合、一律送料無料に
  • 現在は1万1000円以上の購入で無料
  • 4000円になると通販コストが2倍になり赤字
  • 楽天は売上増とリピーター増があると説明
  • 優越的地位の乱用にあたるかが争点
  • 違反点数制度も火種
  • 偽造品の販売や商品の表記違反などを点数化し、講習や違約金を課している
  • ささいなミスで点数加算があると批判あり
  • アマゾンは直販事業が大半で、2000円以上で送料無料
  • 楽天は送料がバラバラ
  • 今回は典型的ではなく、公取委が調査をしても排除措置命令など処分はハードルが高い

とあります。

コメント

独禁法の優越的地位の乱用になるかは、十分な交渉があったかどうかが焦点になるとあります。

アマゾンは、物流網の整備で先行しており、送料については、楽天と差があるようです。

 

楽天が好きな人は楽天を使っているようですが、個人としてはアマゾンを良くつかいます。アマゾンプライムに入っていると送料無料ですし、映画も見れるし、音楽も聴けるので、当面は、アマゾンでいいかなという感じです。

アマゾンが一番いいのは、パッケージです。AMAZONのスマイルのマークのパッケージで来ることが多いので、信頼感があります。

 

さて、記載があった違反点数制度に注目しました。偽造品や商品の表記違反が点数化されて、講習や違約金があるというものです。

模倣品の販売や、景表法違反で課徴金を請求されるようなことをすると、サイトの信用にも直結するので、楽天が防止策を取ることは理解できます。

 

ただ、「違反点数制度」というのは、警察の交通違反の切符のようです。

厳しいなという印象もあります。商店街や公設市場にお店を出すときに厳しい審査などは無いと思いますが、もし、百貨店や大型モールにテナントで入るようなときは、同じような審査があると思います。

楽天市場も、百貨店と同じようにブランドであり、そのブランドを目当てに出店者がし出店すると考えると、ある程度は仕方ないかなとも思います。

 

今回、論点になっているのは、商品画像の登録ルールなど些細なミスで点数加点がある点とあります。

 

最近は楽天などの厳しいルールや手数料を嫌って、自身のサイトを立ち上げる人も多いと聞きます。

 

厳しくしないと楽天市場が他社と比べて見落とりするようになるし、厳しくしすぎるとテナントの離反を招くし、匙加減が大変そうだなと思いました。