Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

メイフラワーのハンドジェル

アルコール71%は、実は5%

2020年5月20日朝日新聞に、手指洗浄ジェルの容器に実際より高い濃度のアルコール濃度をうたっていたとして、消費者庁がメイフラワーに対して、景表法違反で再発防止を求める排除措置命令を出したという記事がありました。

  • 商品名:ハンドクリーンジェル(韓国製)
  • ラベルに、アルコール71%配合と表示
  • 実際はアルコール濃度が30%~5%
  • 約6万本のうち、3万8000本は回収
  • 返品、交換に応じる

とあります。

 

消費者庁のWebサイトに、リリースがあります。

https://www.caa.go.jp/notice/assets/representation_200519_01.pdf.pdf

措置命令の概要は、

  1. 本件商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること。
  2. 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
  3. 今後、同様の表示を行わないこと。

 

これを受けて、同社のWebサイトでは、濃度不足のお詫びが掲載され、商品を返送すると2000円のQUOカードが送ってくると記載があります。

ハンドクリーンジェルのアルコール濃度不足についてのお詫びとお知らせ|株式会社メイフラワー

 

コメント

実際は、アルコール濃度はもう少し低くても有効なようですが、厚労働省がアルコール濃度70%以上のものを推奨しているので、今回の問題の製品はそれ以上であるということで71%となっていたようです。

 

しかし、景表法に基づく、優良誤認への対策としては、この程度のものになってしまうようです。少し、あまいような気がします。 

 

新型コロナウイルス対策で、手指消毒になると思って使っていた人は、その効果が出ていなかった可能性があります。

もし、有効成分がなく、これが原因で新型コロナウイルスに感染していたら、どうしてくれるのかと聞きたくなりますが、感染との因果感染の立証は難しいのだと思います。

同社のWebサイトには、「当該商品を原因とする健康被害の報告は受けておりません」とあります。

 

消毒用アルコールは、どのドラッグストアにも売っていませんが、ハンドジェルなら売っていることがあります。

 

大手のドラッグストアが売っているようなものなら、仕入先のチェックもしているだろうし心配ないかと思って、数本ハンドジェルを買いました。

手元にあるものは、やはり韓国製でエタノール62%配合とあります。今回のニュースを見ると、これは大丈夫なのだろうかと心配してしまいます。ただ、においをかぐと、相当にアルコールのにおいがしますので、大丈夫と思うしかありません。

 

他にも家には除菌製品があります。

  1. 第一薬品工業㈱ 消毒用エタノール
  2. 建栄製薬㈱ 手ピカスプレー(手指消毒用アルコールスプレー)
  3. ジョンソン㈱ カビキラー アルコール除菌 食卓用

1.は少し古いのですが大丈夫だと思って、毎日、使っています。

2.は一番オーソドックスな製品のようです。アルコール濃度もしっかりと記載してあります。

3.は「高濃度」と記載があるのですが、具体的なアルコール濃度の記載がありません。有名な会社の製品なので、大丈夫と思うしかありません。