Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

出光の給油所ブランド

アポロマーク+apollostation

2020年6月20日日経新聞に、出光興産の全国6400ヵ所の系列ガソリンスタンドのブランドを2021年4月から「apollostation(アポロステーション)」に変更するという記事がありました。

 

  • 給油所のブランドは「apollostation(アポロステーション)」
  • 旧出光のアポロマークをロゴに
  • 太陽神の顔
  • 会員カードも共通化し、消費者の利便性を高める

 

出光興産のWebサイトにニュースリリースが出ていました。

当社ブランド(コーポレート及びSS)を刷新 | ニュースリリース | 出光興産(出光昭和シェル)

 

  • 一連の系統統合プロセスに目途がついた
  • コーポレートブランドの刷新は7月から
  • SSブランド(給油所、ガソリンスタンド)の刷新は2021年4月から

アイコンについては、

  • 「人が中心の経営」を標榜するため人を象徴するものであること
  • ブランド資産を継承するものであること
  • 「新しさ」「エネルギッシュ」「カッコよさ」「洗練」といった要素を加味して、新たに開発
  • アポロは理想の人の姿との意を持つ。目指す姿に合致すると考えている

 

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とあります。

二つのマークで、赤の色が少し違うようです。

 

コメント

3ヶ月ほど前に、日経の記事で、アポロ―マークを軸に検討中とあったので、社名ごと「アポロイル」にしてはどうかと考えて案を書いたのですが、やはりそうはなりませんでした。

 

nishiny.hatenablog.com

 

社名は出光興産から変更せず、アポロマークを単純化して、コーポレートブランドは「アポロマーク+idemitu」、SSブランドは「アポロマーク+apollostartion」というのは、現実的な選択肢であると思いますが、斬新的にとどまる面があります。

 

アポロマークは、相当、単純にしたようです。過去にも単純化しているようですが、今回は、相当単純化しています。

 

アポロマークを生かすなら、給油所のブランドが「アポロステーション」になることは良いと思います。アポロマークと「出光」「IDEMITSU」の不一致という問題が解決しますので、「ENEOS」と戦えるなという気がします。 

 

確かに、海外でも、プロの間には「出光」「IDEMITSU」は有名なのだと思います。国内でも「出光」「IDEMITSU」は、一般消費者にも相当有名ではあります。

 

しかし、社名は「出光興産」、コーポレートブランドは「アポロマーク+idemitsu」、消費者に最も身近なSSブランドが「アポロマーク+apollostation」では、イデミツとアポロステーションの不一致問題が起こります。 

 

これから、出光興産は、消費者に対するCMを積極的に流すと思いますが、そのときは「アポロマーク+apollostation」を露出し、「アポロマーク+idemitus」のコーポレートブランドを極力、露出させないことが大切です。

アポロマーク+idemitus」のコーポレートブランドは、IRや名刺の世界に止めるべきです。

あくまでも、消費者に覚えてもらうのは、「アポロマーク」と「apollostation」で十分です。

 

ENEOSは、さすがに一周先を行っており、2020年6月の株主総会での承認を条件に、JXTGホールディングスから、ENEOSホールディングスに社名変更するようです。おそらく、10年程度で、その時が来ると思います。

 

アポロ株式会社、アポロホールディングス、アポロ●●株式会社にするかは分かりませんが、将来的には消費者に知られた言葉に、変えないといけない時期が来ると思います。

 

apollo」の場合、普通の辞書に載っている、良い言葉なので、商標登録取得の問題もあるかもしれないので、「アポロイル」はすべてを解決する案だと思ったのですが。。。