ジェンダー中立の表現へ
2020年10月1日の日経夕刊に、日本航空が機内や空港で使用していた「ladies and gentlemen」の英語アナウンスを、all passengers などジェンダー中立的な表現に変更したという記事がありました。
機内放送、中立表現に変更 日航の英語アナウンス :日本経済新聞
NHKのNews Webでは、
- 英語のアナウンスの表現は「Attention,all passengers」の他、「Good morning,everyone」など
- きっかけは、2年前に都内で開かれたイベント。表現に違和感を覚える人が居た。1年半かけて表現を変えることに
- 日本航空はことし4月、客室乗務員やパイロット士などの制服デザインを一新。客室乗務員に初めてパンツを導入
- マイレージ会員向けに発行されるカードの性別表記をなくした
という説明もありました。
コメント
ライバルのANAはどうかというと、2015年4月に「ANAグループダイバーシティ&インクルージョン宣言」を発表して、規約の改定や多目的トイレのユニバーサル化、シンボルマークの制定などをしているようですが、それ以降、目立った記事はありませんでした。この分野はJALの方が進んでいるようです。
LGBTで気になるのは、西洋社会とイスラム社会で、価値観が大きく違うので、航空会社がイスラム都市との往来便を持っているときに、イスラムの価値観と抵触しないのかなという点です。同性愛が死刑という国もあるようですので、どう対処するのか、非常に難しい問題です。
さて、英語のレターやemalで、相手方の担当者の名前がわからない、あるいは、確定していないとき、「Dear Sirs,」と書き出しますが、時折、「Dear Sir or Madam, 」という表現や、「Dear Colleagues」「Colleagues」 などの表現も見ます。
非英語圏の場合、相手の姓名も、どの部分が氏でどの部分が名前か不明がときも多いですし、男性か女性かもわからないときも多いので、総括的に「Dear Sirs」としているのですが、「Sir」はやはり男性ですので、この替わりになるような表現はないものかと思います。
しかし、海外からこちら宛に来るものは、ほとんど「Dear Mr. 姓」か、「Dear 名」です。相手方は認識して使い分けているようです。
「Dear Sir or Madam, 」は現地の学校英語であり、実際には「To whom it may concern:」 で良いのだというサイトもありました。
色んなサイトを見たのですが、何が正しいのかよく分からないので、しばらく悩み続けるしかないなと思います
ちなみに、「Colleagues」は、個人的にはソ連の時代の「товарищ」(タバ―リシュ、同志)を連想してしまいます。