合意、訴訟取り下げ
2020年10月29日のWWDに、ティファニーのLVMH入りについての価格が折り合って、買収が完了したというニュースがありました。
ティファニーのLVMH傘下入りがついに確定 買収額引き下げで両社合意 | WWDJAPAN.com
- LVMHは、中止を表明していたTIFFANYの買収について、買収価格を値下げる契約を結んだと発表
- 2019年11月は1株あたり135ドルで合意
- 1株あたり131.50ドルで決着
- その他、11月19日に四半期配当は1株あたり0.58ドル
- 契約合意に伴い、訴訟合戦についても互いに申し立てを取り下げ
- 買収完了は21年初頭
- 9月にLVMHが仏のTIFFANYの買収を買収断念を発表
- TIFFANYはLVMHに契約の履行を求めて米裁判所に提訴していた
コメント
135ドルから、131.5ドルになると総額では4億2500万ドル下がるそうです。
440億円ぐらいの削減効果になるので、LVMHとしてはここしばらくの行動は十分に価値があったということになるのだろうと思いました。
しかし、一旦、買収契約をしていたのに、フランスの外務大臣を引っ張りだして横槍をいれてもらって(そういう見解もあるようです)、政府の方針であると主張して、最後は実を取っているというように、LVMHは流石です。
良く華僑や印僑のことを言いますが、フランス人も交渉上手だなと思いました。
この世界で生きていくには、このぐらいのことができないといけないんだなと思いました。
来年には、TIFFANYは、晴れてLVMHの傘下になるようです。
LVMHは不思議な会社です。おそらく、TIFFANYがLVMHに入っても、外からブランドを見ている分には何らの変化もないのだろうと思います。
有力デザイナーをスカウトしたり、広告を増やしたりして、TIFFANYが更に輝きだすのかもしれません。
財務基盤とか、店舗網とか、配送とか、人事とか、広告費の効率的な運用とか、裏方の部分でLVMH入りが効いてくるのだろうと思います。
以前、何かの記事で、LVMHに入るとブランドの個性が消えるという話がありましたが、TIFFANYは強いブランドなので、個性が簡単に消えそうではありません。
このブログの検索機能を使ってみると、TIFFANYの記事が複数ありました。