Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

大学ブランド力調査

首都圏よりも他の地域が面白い

2020年111月25日の日経で、日経BPが実施した大学ブランド・イメージ調査2020-2021の1都3県の大学ブランドの総合力ランキングを見ました。

大学ブランド、東大・早大・慶大は不動 東京圏1都3県: 日本経済新聞 (nikkei.com)

結果は、

  1. 東京(昨年1位)
  2. 早稲田(2)
  3. 慶応(3)
  4. 上智(5)
  5. 青山学院(6)
  6. 一橋(4)
  7. 明治(7)
  8. 東京工業(8)
  9. お茶の水女子(9)
  10. 学習院(15)

というものです。上位3大学の順位は前回と変わらず、3大学間のスコアの差は小さくなったとあります。

学習院が15位から10位になったというのがニュースのようです。

 

コメント

特に、あまり目新しい点もなく、順位もあまり変動しないタイプの固定的なランキングのような感じがしましたが、上記の日経のリンクから、他の地域を見ると状況が違うようです。

 

大学ブランド 北大1位、北海学園大3位浮上 北海道: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド 東北大1位、国際教養大2位急浮上 東北: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド、筑波大を筆頭に国公立が上位 北関東: 日本経済新聞 (nikkei.com)

信大、甲信越で総合力1位 大学ブランド調査: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド、東大・早大・慶大は不動 東京圏1都3県: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド 名古屋大1位、名城大5位浮上 東海・北陸: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド 京大1位、近大が初のトップ3入り 近畿: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド、岡山大が4年ぶり1位 中国・四国: 日本経済新聞 (nikkei.com)

大学ブランド、九大など上位不動 九州・沖縄・山口: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

1都3県版は、受験時の偏差値を中心とした学生の人気ランキングにも近いような、非常に保守的な感じがしたのですが、地方ではだいぶ状況が違うようです。

2位や3位あたりに、元気な私立大学が入っている例が多いようです。

 

例えば、北海道では3位に北海学園大がつけており、東北でも3位は東北学院大で、甲信越では3位は山梨学院大、東海・北陸では2位に中京大、近畿では3位に近畿大、中国・四国では3位にノートルダム清心女子大、九州・沖縄・山口では2位に福岡大となっています。

また、中国・四国では、広島大学よりも岡山大学が人気のようです。

 

ブランドイメージの順位が、相当、入れ替わって来ているような気がします。

現在住んでいる、1都3県の雰囲気と、出身地の近畿の大学のイメージは湧きますが、その他の地域は名前は聞いたことがあるという程度ですが、地方は国立大学が強いという理解をしていたので、だいぶ違ってきていることに驚きます。

 

これとは別に、日経と日経HRは、企業の人事の見る大学イメージランキングというものも発表しています。

人事がみる大学イメージ、北大が総合1位 国立大上位: 日本経済新聞 (nikkei.com)

この各地方版もあります。

こちらの方は、北海道大や横浜国立大の評価が高いですが、従来の受験のランキングに近いような気がします。

 

受験のランキング>人事がみる大学イメージランキング>大学ブランドランキング

という感じで、受験のランキングが一番保守的で、大学ブランドランキングが一番尖った結果のような気がします。

 

日経としては、偏差値で見ても仕方ないので、切り口を変えて、人事の評価(就職支援)とか、ブランド力(ブランド力向上活動の支援)とか、事業のネタになりそうなものを調査しているんだろうと思いますが、案外、面白いなと思いました。

以前の会社のブランドの調査をしていた先輩が、退職後、私立大学で広報の仕事に就き、大学のブランディングをはじめておられ、一度、お話しをしたことがあります。また、有名な九州の大学のブランドのご担当と意見交換をしたこともありもす。そのときに比べても、各大学でもブランドを意識した取り組みが進んでいるように思います。