Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

2020 新語・流行語大賞

3密

2020年12月1日の日経電子版に、3密が今年の新語・流行語大賞になったという記事がありました。

新型コロナ: 流行語年間大賞に「3密」 コロナ関連の入賞多く: 日本経済新聞 (nikkei.com)

  • 年間大賞:3密(密閉、密集、密接)・・・受賞者小池都知事

その他、年間トップテンには、

  • 愛の不時着
  • あつ森(あつまれ どうぶつの森
  • アベノマスク
  • アマビエ
  • オンライン〇〇
  • 鬼滅の刃
  • GoToキャンペーン
  • ソロキャンプ
  • フワちゃん

とあります。

 

コメント

昨日の三省堂の「今年の新語2020」は、辞書に載せたい言葉ということで、永続的に続く言葉ですが、こちらは今年だけ流行った言葉で良いので、スタンスが違います。

確かに、数年経って、コロナが終息すれば、3密などのコロナ用語も、使われなくなっているかもしれません。

この現代用語の基礎知識のトップテンと、昨日の三省堂のトップテンを比べると、厳密に同じものは、一つもありません。

 

三省堂の今年の新語2020)

大賞:ぴえん

2位:〇〇警察

3位:密

4位:リモート

5位:マンスプレイニング

6位:優勝

7位:ごりごり

8位:まである

9位:グランピング

10位:チバ二アン

 

nishiny.hatenablog.com

 

ただ、3位に「密」が入っています。3密の「密」であり、この部分だけ、唯一、重なっています。

三省堂も、「密」を広めたのは小池知事と説明しており、従来からあった固い言葉を、口語に変え、混雑解消という意味を持たせたとしています。

小池知事には、発信力があります。

4. 「密」「リモート」にも新用法|2020年の選評|三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」

 

ユーキャンの新語・流行語には、30の候補があり、今年はコロナ関係が非常に多かったので、3密はその代表として選ばれたのだろうと思います。

nishiny.hatenablog.com

 

さて、ユーキャンのサイトを見ると、授賞式には各言葉を代表する人が呼ばれており、一言スピーチのようなことをしています。

3密は、小池知事ですが、リモートで参加しているようです。

「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞 (jiyu.co.jp)

 

3密は、厚生労働省が呼びかけた言葉ですが、当初は広がりを見せなかったものが、小池知事が殺到する報道陣に「密です」を連呼したことで、広がったとあります。

小池都知事には、この功績があるようです。

 

選者の一人の金田一先生が、「3高」「3K」に絡めて、次のように説明しておられます。

 

「〝3密〟は健気な日本語である。結婚の条件としての〝3高〟。大変な肉体労働を表す〝3K〟。いくつかある大切な項目をまとめる言い方が日本語にはあって、得意技ともいえる。この悲劇的厄災の中にあっても、日本語はその特性を発揮して注意すべき心得をまとめて表し、予防を喚起した」

 

このコメント、流石ですね。