次の時代の礎であるために
2020年12月16日の朝日新聞で、「三菱創業150年」の広告を見ました。三菱創業150周年記念事業委員会による広告です。
コピーは、「次の時代の礎であるために」です。
この広告自体を掲載しているWebサイトは見当たりませんでしたが、三菱創業150周年の特別サイトは下記です。
三菱創業150周年記念サイト | 三菱創業150周年記念サイト | 三菱グループサイト (mitsubishi.com)
さて、この広告は企業広告ですが、特にグループ広告です。三菱創業150周年記念事業委員会26社と新聞広告にありますので、この26社が相談して作った内容だろうと思います。
26社の中には、キリンホールディングスやニコンのように、そもそも三菱の冠のついていない会社や、三菱の冠はついているけれども、資本的に他の企業との子会社になっている三菱ふそうトラック・バスや、他の企業とアライアンスを組んでいる三菱自動車などの会社もあります。
それらの企業群が、周年行事を行うとすると、最大公約数的なものになり、「三菱」という名前、理念としての「三綱領」、各種の財団による公益活動、ということになるのでしょうか。
広告は、
- 継承:三綱領
- 今日:三菱財団によるコロナ支援
- 未来:三菱みらい財団
の紹介となっています。
- 継承、今日、未来と、三つあげている点、
- 三綱領も、三つである点、
などが、三菱の「三」を想起します。
ただ、スリーダイヤ(スリーダイヤ - Wikipedia)の図形商標が、大きくは出ていません。三菱みらい育成財団の写真に写り込んでいるだけです。非常に控えめです。
反対に注意を引くのが、一番下の「三菱創業150年」の大きな赤い文字です。このフォントですが、古い感じと新しい感じを融合した不思議なフォントです。赤色が、また、古い感じでもあり、新しい感じでもあります。
財団活動の恩恵を受けるのは、研究者であったり、学校であったりして、その活動によって、回り回って一般市民にも影響がでてくるのかもしれません。
一般人が直接、アクセスできるのは、「三菱の至宝展」というものですが、静嘉堂、東洋文庫の美術工芸品、古典籍の展示とありますので、ちょっとハイレベルです。
全体に非常にしっかりしている広告ですし、周年行事企画なのですが、とっつきにくさはあります。
広告に比べると、Webサイトはリッチコンテンツですが、こちらも、少しだけ子供向けのコンテンツもありますが、基本は相当まじめな内容です。
生活、くらし、楽しみや、エモーショナルなものに訴えかける感じがしませんでした。理論を重視し、非常に硬派な感じです。それはそれで、個性なのでしょう。
広告やWebサイトから受けた印象だけですが、この理論的、硬派な感じが、三菱なんだろうと思いました。