Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

年金のシミュレーション

弁理士企業年金基金セミナーに参加して

2020年12月5日に、弁理士企業年金基金セミナーに参加しました。事務所に転職して以来、毎年、案内をもらうので、今年、はじめて出てみました。

 

事前に年金の基礎番号をしらせたり、委任状を提出したりして、基金の方は日本年金機構年金事務所に問い合わせて、将来受け取る年金額をシミュレーションしてくれたりしています。

 

そのところ、ちょうど、日本年金機構ねんきん定期便も来ました。

 

両者を比べると、厚生年金部分の年金が少し違います。その理由は、ねんきん定期便は60歳まで現在と同じ条件で継続することを前提にしていますが、年金事務所の試算では65歳まで働くことが前提になっています。

 

さて、

年金セミナーは、元野村証券の人で、現在は年金セミナーの講師をしているという70歳の方の話でした。

 

話は多岐にわたるものであり、どれも相当面白い話をされていたのですが、特に、強調されていると思った話は次のようなものです。

1.現在は、マクロ経済スライド調整率というものが導入された。これは、加入者が減り、平均余命が延びることに対応したもの。結果、平均余命は伸びているが、被保険者数は予想に反して増加している。これは高齢者の再雇用や定年延長が原因。そのため、+0.2%と-0.3%で、-0.1%に収まった。

2.人生は90年と考える

3.片働き世帯は、老齢厚生年金だけでは約3.7万円/月の不足がでるが、65歳で約1000万円の貯金があれば足る(総務省の消費実態調査から)

4.一方、ゆとりある生活をするためには、65歳で約4000万円が必要(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」から)

 

生活の仕方で、必要な資金もだいぶ違うようです。

 

一番、面白いと思ったのは、政府等の予想に反して加入者が伸びて、スライド調整率が-0.1%で収まったという話です。

高齢者の再雇用、定年延長は、こういう影響もあるんだなと思いました。

 

専門家ではないので、正確はことは言えませんが、今後、パートの仕事でも厚生年金に加入する人が増えると言いますし、働き方改革で残業規制などがかかると、雇用は増える傾向になるのではないかと思いますので、厚生年金の加入者は、しばらく増えるのではないかと思いました。

 

昨日の残業規制の話は、命や健康のためとか、国際的な比較での生産性の低さをアップするためとか、ワークシェアリング的な発想とか、女性の就労促進とか、いろいろと理由があると思いますが、何か政府の施策が一貫性があるような気がしてきました。

 

年末調整での配偶者控除の変更も、同じ方向を向いていると思いました。複雑系ですが、よく考えられています。