ソニーカーやアップルカーが本当に出てくるのか?
2020年12月24日の日経に、テスラがアップルに会社の売却を打診して、拒否された過去があるという話がでています。
アップルに「テスラ売り込み」の過去: 日本経済新聞 (nikkei.com)
- ロイターが2020年12月21日に、アップルのEV参入計画を報じた
- テスラのイーロン・マスク氏が過去アップルに同社の売却を打診して、面会を拒否された過去をリツイート
- 時期は、モデル3計画の暗黒時代
- 2017年半ばぐらいか
- 現在の時価総額は、当時の10倍近くの62兆円
という内容です。
アップルカーについては、2021年1月11日の日経にも「アップルカー」の衝撃という記事があり、
「アップルカー」の衝撃 日本勢に備えはあるか: 日本経済新聞 (nikkei.com)
- アップルカーは水平分業で作る
- アップルは自動運転技術を含む全体設計に注力
- 生産は外部委託
- カナダのマグナ・インターナショナルの他、鴻海も候補
- 現代自動車もアップルと協業を検討
- 中国でもBYDや浙江吉利控股集団などが、受託生産を検討
- 自動車メーカーが下請けになる可能性
という記事があります。
コメント
2017年のアップルの判断は、その時点では間違いなかったのだと思いますが、3年程度で産業界には大きな変化があったんだなと思います。
2020年12月24日の朝日新聞によると、アップルの自動車は、2024年から生産とあります。3年後です。今日の日経には今年の9月という記事もありました。
昨年、ソニーカー(S-Vision)がCESで話題にあったときに、その完成度の高さに驚きました。
ソニーがCES2020で発表したコンセプトカー「Vision-S」を見てみよう | Business Insider Japan
水平分業の方法を採用すると、ソニーやアップルでも自動車が作れる時代ということのようです。
ソニーやアップルのブランドの商品は、手を伸ばせば届く位置にいつもあります。消費者をターゲットにするならば、強いブランドが勝ちそうな気がします。業界の垣根を超える動きです。
ブランドの比較をするとき、インターブランドランキングのように、ブランドの金銭換算価値でランキングする場合、自動車メーカーもソニーもアップルも並べて比較することは可能性ですが、消費者の頭の中では、案外、業界毎にランキングされています(商品区分、分類とは全くちがいますが)。
通常は、この業界の垣根を超えることは、なかなか難しいのですが、今回の場合は、生産受託会社や部品メーカーの存在により、自動車とコンピュータ・エレクトロニクスの業界がマージするかもしれません。
そうは言っても、ロールスロイス、ダイムラー・ベンツ、ポルシェなどは、強いブランド力をもっており、購買者層や価格帯など、ソニーカーやアップルカーでは目指しているところとは違うような気もします。
バッティングしそうなのは、トヨタ、日産、フォルクスワーゲンなどです。ソニーカーやアップルカーが出てくると、競争になるのではないでしょうか。
先日、トヨタ社長が政府のEV政策に苦言を呈したという話が話題になっていました。
「電動化≠EV化」豊田社長が隠さなかった憤り | トレンド | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 (toyokeizai.net)
日本政府は、2050年までに脱炭素とする計画であるというものに反応したものであり、トヨタ社長は、EVよりもハイブリッドが現実階であるという主張しています。
EVは発電に大きな課題があり、トヨタの得意なハイブリッドが対応策としては優れているという主張ですが、トヨタや日産にとって、EV化の最も大きな脅威は、ソニーやアップルであるように思いました。