発言途中から即時処理
2021年1月11日の日経に、情報通信研究機構(NICT)が同時通訳の研究が進んでいるという記事がありました。リアルタイムの同時通訳が2025年に実現する予定とあります。
同時通訳AIを専門家級に、25年実現へ開発加速: 日本経済新聞 (nikkei.com)
このWebサイト上には、NICTの同時通訳のデモがリンクされており、流暢な英語のスピーチを何秒か遅れて、文字(テロップ)と音声合成された日本語での読み上げが続きます。一度、こちらの方を見ていただければ、現在の即時処理の能力が分かります。
このデモについては、日経に、10秒ほど遅れる、翻訳ミスはほとんどなかったという紹介があります。
同時通訳には、音声認識があり、次にAI翻訳ソフトが変換することになっているようですが、2019年までの研究で、音声認識は課題がなくなったということです。
そして、2020年からは、翻訳の精度とスピード(2,3秒)を目指すそうです。
そのためには、会話をチャンク(意味のかたまり)で区切るそうです。これは同時通訳者も行っていることですが、動詞や否定語が最後にでる、主語が省略されることが多い、という日本語の特性から、あらかじめAIに講演内容のデータを与えて学ばせておくとあります。
現在の翻訳エンジンの精度は、900点ぐらいとありますが、世界ではこれをGPT-3というAIで向上させることが今行われているようです。
日本のNICTの特徴は、文ではなく、チャンクで区切る手法で、日本語のような動詞が後ろに来る言語は、世界の半分であり、日本語での成功はそれらの言語に応用できるとあります。
コメント
機械翻訳が同日通訳をする時代が、4年後に迫っています。オリンピックには間に合いませんでしたが、大阪万博では大活躍するのではないでしょうか。
こんなに正確に翻訳してもらえるなら、あまり英語の勉強などしなくても良いという感じもしますが、その翻訳が正しいかどうかは、英語のできる人にしか分からないので、やはり英語を勉強するのは意味があることには変わりないと思いました。
NICTは、同時通訳の研究をコンソーシアムを立ち上げて行っているようです。
自動『同時通訳』技術の研究開発コンソーシアムを設立 | NICT-情報通信研究機構
メンバーは、NICTの他は、
とあります。インターグループが協力しているんですね。
冒頭の日経のWeb版で紹介されていた、英語のスピーチをする男性は、日本人だと思いますが、非常に流暢に英語を話しています。インターグループの先生なのでしょうか。
こんなに綺麗に英語が話すというのは、叶わない夢ですが、機械翻訳を使ってでも、同日通訳ソフトを使ってでも、何としてもコミュニケーションが取りたいように思います。
音声変換は、2019年までに完成したとありますが、おそらく日本語だけではなく、英語など他の言語の音声変換も出来ていると思います。
スマホのアプリで、NICTのVoice Traをダウンロードすると、音声認識のレベルは実感できます。
適当に日本語で話をしても、ちゃんと認識しています。
フランス人やドイツ人やインド人の英語は独特ですが、それも認識してくれるのでしょうか?