大阪の画商が販売
2021年2月9日の日経に、平山郁夫の「流沙朝暘」、東山魁夷「草青む」、片岡球子「桜咲く富士」など、3作者の10作品について偽の版画が流通しているという話が載っています。
名画の偽版画流通か 警視庁捜査、そごう・西武買い戻し: 日本経済新聞 (nikkei.com)
他に、2021年2月9日の朝日新聞にも記載があり、それによると、
- 原画とちがい、1枚十数万円~150万円ほど
- 真作と色合いやサインが異なる
- 制作は奈良県内の工房
- 画商は日版商の会員だった(除名処分に)
- 髙島屋は回収と返金
- 大丸、松坂屋も可能性がある
- 三越伊勢丹HDは、画商と付き合いなし
とあります。
2021年2月8日のSankeiBizによると、
技術発展、見分けつかず…日本画偽版画流通 美術品品薄で高価格 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
2021年2月8日のNHKのWebサイトでは、奈良の版画工房へのインタビューが掲載されています。
8年前から依頼により偽物を作っていたといい、どう使われたかは知らなかったとあります。
このNHKのサイトが情報としては、一番詳しいかもしれません。
平山郁夫などの偽物の版画流通か 奈良の工房が制作関与認める | NHKニュース
コメント
古典的な著作権侵害事件です。
しかし、現在は複製の技術が向上しているので、真贋の見極めも大変だろうと思います。今回はサインがちがうとありますが、その判断は一般人には無理があるだろうと思います。
そうなると、百貨店の信用は重要で、一般人なら百貨店で販売しているものなら大丈夫だろうと思いますが、そうではないという話です。
百貨店も、日版商の会員であるとか信頼した面があるのだろうと思いますが、責任は免れないように思います。そのため、西武そごうや髙島屋は回収や返金をしているのだろうとも思います。
この話、昨年の12月に警察の捜査が入ったようですが、発表が2月です。混乱を避けるために、売り先への説明をして、対応をしてから社会一般に発表したということでしょうか。
下記のWebサイトで、日版商が声明を出しています。こういう対応も必要ですよね。
日本現代版画商協同組合 | ニュース (nippansho.or.jp)
それはそうと、朝日新聞とSankeiBizの記事で金額がだいぶ違います。どういうことなんでしょうか?