Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

SNSの偽アカウント

個人情報詐欺

20201年2月5日の日経に、SNSの偽アカウントにより、個人情報が詐欺で取得されるケースが増加しているという話がありました。

「偽アカ」乱立、悩む小売り SNS上で個人情報詐取: 日本経済新聞 (nikkei.com)

  • 海外では2年前から問題に
  • インスタ偽アカウントが急増
  • 国内では、少なくとも66ブランド
  • ユニクロスターバックスニトリダイソー、山田HD、成城石井そごう・西武、カインズ、資生堂など、消費者に身近な会社が多い
  • 偽アカウントに誘導して、ID、PWを取得。クレジットカード情報を銀行口座番号を求めるものもある
  • LINEでも、KFCで発生
  • これまでのフィッシング詐欺は、電子メールが発端
  • 氏名やメールアドレス、生年月日などの個人情報は、IDやPWが失念したときの再設定に使われる
  • 企業は、商標の不正使用を理由に削除申請をして注意喚起する程度の対策
  • Facebookは、なりすましは削除。認証バッジ、自動探査システム、専門チーム
  • 企業による自主的なパトロールが有効

というような内容です。

 

コメント

フィッシング詐欺が、電子メールからインスタなどのSNSにも展開を始めたということのようです。

パソコンで、電子メールを開く場合は、まだURLの確認などができますが、SNSでURLを確認することがないので(技術的にはできるんでしょうが)、この方法が意味ではあまり意味がありません。

 

やはり、Facebookなどに頑張ってもらう必要がありそうです。

 

記事には企業ができる対策として、自主的なパトロールと、SNSの運営事業者への削除申請が大切とありますが、企業にその態勢があるかどうかは、疑わしいように思います。

Facebookの窓口担当者はいますが、その人が全てをパトロールをすることはできません。営業社員などが、手分けしてパトロールをする必要があります。また、海外のものは言語の問題もあります。現地のローカルの担当者にチェックしてもらう必要があります。

 

他に有効なのは、SNSアカウントの取得についてルールをつくり、本社の窓口に全世界の公式SNSアカウントの情報が一元化されていることがあります。

SNSはアカウント取得が容易ですのです、現地の担当者が勝手にやっていることもあります。
アカウントの文字列のルールを決めておくことや、アイコンなどのデザイン要素を決めておくこと、Tone of Voiceを決めておくことも重要だろうと思います。

 

リアル中心だった、ブランドマネジメントの管理対象が、コロナ禍でネット消費が拡大するにつれ、デジタルの領域に広がっています。

デジタル領域でのブランドマネジメントが重要になっているように思います。