サラリーマンが第1位の理由に納得
2021年3月18日の朝日新聞で、第一生命の「大人になったらなりたいもの」アンケートの結果を見ました。
第一生命から、この2020年調査についてのニュースリリースが出ています。
2020_102.pdf (dai-ichi-life.co.jp)
小学生・男子(N=581)
1 位 会社員 8.8%
2 位 YouTuber/動画投稿者 8.4%
3 位 サッカー選手 7.6%
4 位 ゲーム制作 7.2%
5 位 野球選手 6.4%
6 位 鉄道の運転士 4.6%
7 位 警察官 4.5%
8 位 公務員 4.1%
9 位 料理人/シェフ 3.4%
10 位 ITエンジニア/プログラマー 2.9%
10 位 教師/教員 2.9%
小学生・女子(N=553)
1 位 パティシエ 14.1%
2 位 教師/教員 7.1%
3 位 幼稚園の先生/保育士 6.0%
4 位 会社員 5.8%
5 位 漫画家 4.5%
6 位 料理人/シェフ 4.3%
6 位 看護師 4.3%
8 位 芸能人/アイドル 3.8%
9 位 公務員 3.4%
9 位 医師 3.4%
今回は、コロナ禍であり、保険営業社員による自由記述方式のアンケートではなく、ネット上で選んでもらう方式にしたこと、
また、小学1年生~6年生となっていたものを、3年生~6年生にした、また、中学生、高校生にもアンケート対象を広げたことがニュースリリースにあります。
男の子の夢の1位に会社員というのが入った点が話題になっていますが、第一生命の研究員は、
コロナ禍で在宅勤務が広がり、親の働く姿を身近にみるようになったこともあると思います。親の背中を見て、自分も「会社員」として頑張ろうと、子どもながら現実的に考えているのかもしれません。
などと説明しています。
コメント
確かに、これまでのように、朝早くから夜遅くまで働いていても、子供たちには親は一体何をしているのか分からなかったと思います。それが、コロナ禍で家でテレワークをして働いている(例えば会議をしている)姿を見ると、会社員の仕事がリアルなものと感じられたというのは、理解できます。
自営業者の場合、親の働いている姿を見ることができますが、会社員ではそうはいきません。よほど、従業員との関係性を重視している会社、すなわちインターナルコミュニケーションを重視している会社が、年に一度程度、家族を会社に招いて、職場の雰囲気を家族に見てもらう日を設定していますが、これが、毎日見れるとなると、全く違ったものになります。
コロナ禍にも、プラスの側面があるのだなと思いました。
さて、理由に納得はしたのですが、それでも従来は、小学生のアンケート結果では、夢がある職業が多かったのですが、会社員ではちょっと現実に近すぎるような気もします。
さて、過去のベストテンが、第一生命の2019年のニュースリリースに出ています。
2020_010.pdf (dai-ichi-life.co.jp)
男の子の第1位が、だいたい野球選手かサッカー選手なのですが、最近はサッカー選手が上であることが多いようです。
1989年から1992年までは野球選手、
1996年まではサッカー選手、
2009年までは野球選手、
2019年まではサッカー選手、
と順位が入れ替わっています。
問題の「会社員」ですが、これまでのアンケートにはありません。同種回答で、「サラリーマン」というのがあるのですが、これが出てくるのが、89年から91年までです。
このあたりは、バブルの時代で、サラリーマン(会社員)が元気だった時代なのでしょうか。
2020年のアンケートでは、「公務員」という会社員の類似の仕事も出てきています。この公務員も過去のベスト10にはないようです。
今回、アンケートが小学1年生、2年生を除外したことが影響したというよりは、対面の自由記述からインターネットの選択になったため、回答時の調査員や家族へのバイアスがなく、正直な回答が出てきたという可能性もあります。
第一生命の研究員は、会社員と言っても、これからは概念が変化する可能性があるいう説明をしていますが、本当のところはどうなんでしょうか。