事例5~7、知的財産管理技能士
続いて、特許庁の「Rights」を読んでいます。今日は次の会社を読みました。
知的財産を経営に生かす知財活用事例集「Rights」について | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)
中小企業が生きるのはオンリーワンの技術や製品
販促、宣伝に予算がない。世間にアピールするツールが特許
経営者が知財にコミット
年に一回発明審査委員会(経営者が3軸で4段階評価、総合8段階評価)
発明者が経営者にアピール
282名の会社で100名入れる会議室。月1回、定例研究発表会
■06 金剛株式会社 図書館等の異動棚の会社です。
特許は取引先の安心感。信頼の証
模倣品対策としての、特許と意匠。特に意匠は海外の模倣品対策で有効
特許は広い権利と、国内で有効
特許は差別化
特許は新たな取引のツール
東京の顧問弁理士のもとで、半年間研修
知財担当者は新しいものづきが良い
新入社員は、顧問弁理士が研修会
■07 金井重要工業株式会社 繊維機器、不織布の会社です。
技術、営業、総務を含めて、全社員で「知的財産管理技能検定2級」を受験
1年かけて20回の勉強会
特許公報が読めるようになる
公報は新しい開発をするときのアイディアのヒント
特許は文献的活用がメイン
■知的財産管理技能士の話
知的財産管理技能士は、企業や団体における発明、ブランド、メディアコンテンツなどの知財の適切なマネジメントで、経営貢献
1級から、3級まで。これまで35回実施。受験者は35万人。10万人が合格
学習指導要領に知財教育が盛り込まれている
有形資産がない中小企業でも、知財を活用すれば大企業に勝てる時代
知財の「権利」の部分の活用では十分でない
知財の情報をいかに、経営戦略、事業戦略に生かすか。それをグローバルに
会社全体に、知財のベーシックな知識が必要
「新規性」は、オリジナリティの証明
知財マインドの育成が肝要
知的財産管理技能検定の受験には、知的財産研究教育財団の公式テキストの活用を
というような内容です。
コメント
興研と金剛は、技術開発をアピールしていますが、特許は「オリジナリティの証明」であり、事業のパスポート的な使い方をしています。
よく商標は、事業のパスポートと言いますが、特許も事業のパスポート的な役割を果たしているようです。
特許の取得が、「世間へのアピール」や「営業のツール」であったりするようです。
大企業の特許のボリュームで、同業他社とのバランスをとって、クロスライセンスとは全然異なる活用の仕方です。
権利行使に目が行きがちですが、確かに、このような使い方はあるなと思いました。
金井重要工業は、特許の活用を、「文献的活用」に力点を置いています。これもありです。
また、知的財産管理技能士の宣伝につながりますが、技術だけではなく、営業や総務など、全社員向けに勉強会をやっているというのは、驚きです。
これは、すごいなと思います。
この資格、2年ほど前のブログで触れたことがありました。
1級には、特許、コンテンツ、ブランドと3つの専門領域があります。ブランドというタイトルですが、学科試験にはブランド戦略的な内容が入っていますが、実技試験の内容は商標実務です。
ブランド戦略、ブランドマネジメントでは、ブランドマネージャー認定協会の資格が人気であます。
本当は、知的財産管理技能検定でも、ブランド戦略、ブランドマネジメントを実技試験でも取り入れたいところなんでしょうが、特に実技試験の作成が難しいという感じでしょうか。
(学科試験)
210307_1Qbra_g.pdf (kentei-info-ip-edu.org)
(実技試験)
201114_1Qbra_j.pdf (kentei-info-ip-edu.org)
ブランドという言葉を、商標に変更するのは容易なのですが、それはそれで寂しいので、良い解決策はないものでしょうか。