Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

スタンダードコグニションとクラウドピック

無人レジの米中対決

2021年4月2日の日経に、アマゾンGoのようなタイプの無人店舗の特集がありました。

アマゾンGOに続け 世界の新興勢、無人店で競争: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

メインで紹介でされているのは、米国のスタンダードコグニションで、同社は、通常数千万円から一億円かかるシステムを、10分の1程度にできるとします。

北米のサークルKが導入し、ソフトバンクグループのビジョン・ファンド2が約166億円を出資したそうです。

 

他に、グランバンゴ、アイファイ、ケイパ―、ジッピンなどのアメリカの会社の紹介があります。

 

アメリカ以外では、イスラエルのトリゴと、中国のクラウドピックの紹介があります。

トリゴはサブスクリプション(定額課金)の採用し、英国のテスコに技術許与し、一方の、クラウドピックは、11ヵ国に進出し、130店舗以上で採用されています。

 

また、2021年4月7日の日経では、ダイエークラウドピックのシステムを採用し、東京江東区にコンビニ規模の小型店を開くとあります。出店費用を従来の半分にできるとあります。

ダイエーが無人店: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

下の記事には、クラウドピックの上海の店舗の写真があります。

ダイエーが無人店 中国新興から技術、出店費用半分に: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

コメント

アマゾンGOは、システム費用が数千万円〜1億円とかさみ、あまり現実的ではありません。カメラの数や陳列棚の重量センサーの数を減らし、その替わり、不足分をAIで補正することで、導入費用を抑えるという方法が主流のようです。

 

この日経に出ている企業が、この分野のトップになるんだろうなと思いました。

 

米スタンダードコグニションの技術は、費用が10分の1とあり、中国のクラウドピックの技術は費用が半額とあります。

おそらく、スタンダードコグニションの記事は、システム費用を比較をしており、クラウドピックのものは、店舗全体の費用を比較しており、比較対象が違うように思います。

 

スタンダードコグニション社のWebサイトにある、おそらく大学に展開しているコンビニは、駅のキオスク程度の小型店舗です。(下記に動画があります)

Standard Cognition - AI-powered checkout

 

一方、クラウドピックの上海の店舗の写真を見ると、十分なコンビニです。

これは、クラウドピックの方が、実施状況は先行しているんだなと思いました。

 

記事には、ダイエー無人店はブランドを変えるとあります。ダイエーは、実験ではなく、真剣に無人店舗の事業をやるつもりなのかなと思いました。

 

米国と中国の対立で、ここに日本企業がないのが寂しい感じもしますが、スタンダードコグニションと、クラウドピックは注意していきたい会社です。