オープンAI(マイクロソフト)とグーグル
2021年5月28日の日経に、GPT-3の特集がありました。
言語AI、文章「ブロガー」級: 日本経済新聞 (nikkei.com)
- オープンAIは、イーロン・マスクらが出資してできた非営利団体(現在、マスク氏は手を引いた)
- オープンAIの、自然言語処理のAIが「GPT-3」
- 人間並みの自然な文書を作成。最終目標は汎用AIの実現
- マイクロソフトの支援で、スーパーコンピュータを構築
- オープンAIは、この技術を2020年夏から公開
- 米バイアブルのアプリは、SNSの書き込みや顧客アンケートを分析。質問すると回答を出す
- このようなアプリは300超
- 一般には月数万円の使用料
- グーグルは、2018年に「BERT」を開発
- グーグルは、これにさらに新たなアルゴリズムを発表
- LINEもネイバーと言語AIを開発中
とあります。
コメント
GPT-3いついては、既にこのブログでも書きました。
今回は、GPT-3 を外部公開して、アプリ開発者が活用を始めている点に意味があります。
米バイアブルのWebで説明があります。
Viable - Qualitative customer analytics software (askviable.com)
これは各種の方面で、使えるのではないでしょうか。
Viableは顧客の声を検索するのに使うとあります。確かにアンケートをやったとして、それをテキストマイニングしても、Excel表で10,000件が出てきて、これを読めというのは苦行ですし、本当に重要な意見にたどりつけないこともあり、特定の自分の好きな意見だけをじっくり読んで、他の意見は流し読みするのがやっとです。
それに比べると、GPT-3 を使ったバイアブルのアプリの回答の方が、データ分析としては客観性がありそうです。
また、このようなテキストマイニングだけではなく、ブランドマネジメントにも使えるなと思いました。
膨大なブランドルールから、適切なブランドルールを探して、質問者に提示することが可能です。
しかし、「これこれ、しかじかを規定しているルールは?」という質問には、「このルールです」と回答できると思いますが、そのルールを、今回の相談事例に適用した結果は、こうなります。という回答までできるのでしょうか?
これができると、裁判ができるということにも、つながります。すべての条文、判例、学説を覚え込ませると、情報としては、十分です。
しかし、人間の裁判官の場合は、判決に至るまでの間に、沢山の関所で価値判断を下し、事例にあてはめて、それらを統合したものとして、結論・理由がありますので、なかなかそこまでは簡単にはいかないだろうなと思います。
テキストマイニング、翻訳、商標の類似判断時の審決例の検索にも、十分使える可能性がありますが、また、判決文は書けないように思います。
GIGAZINEのGPT-3との会話例が面白いなと思いました。
超高精度な言語モデル「GPT-3」は本当に「人間そのもの」な会話ができるのか実験した結果は? - GIGAZINE