ポイントサイトで偽広告
2017年2月10日の朝日新聞の記事に、ポイントサイトについての注意があった。
概要は、次のようなもの。
- ポイントサイトが、吉野家や牛角が、自社の広告として食事代金を負担するキャンペーンをやっているような外観を装って、SMSで広告を拡散。
- しかし、実態は、ポイントサイトへの誘引の広告。
- ポイントサイトとしては、ユーザーに企業の広告を見てもらったり、アンケートに答えてもらって、企業から成果報酬を受け取るために偽広告。
- 利用者に、還元はあるものの、簡単には特典は受け取れず、場合によっては悪質はメールが届くようになる被害もある。
- 吉野家と牛角からのクレームで、ポイントサイト運営業者は謝罪。
- 業界団体が注意を呼び掛けている。
- 新聞には、牛角の20000円分食べ放題の広告の画像が載っていた。
一言コメント
ポイントサイトとしては、実際に企業の広告を見てもらったり、アンケートに答えてもらったりして、ポイントをためてもらったりして、最終的に食事券がもらえる人もいるということだろう。
しかし、消費者としては、広告の出稿が牛角からのものかポイントサイトが勝手にやっているものか、わからない。
新聞に載っていた写真を見た限り、牛角のロゴとそっくりな漢字をつかったものなので、ユーザーが牛角が広告主体と思ってもおかしくない。
この記事は、業界団体の注意喚起に応じて、ユーザーのリテラシーをあげる啓発をしているのだと思われる。
一般に、例えば、ポイントサイトが、実際に牛角の食事券があたるキャンペーンを実施するなら、牛角の名称を使うことも事実の表記として許されと考えられるが、ポイントサイトの広告であることがわからず、牛角のキャンペーンと思われるような広告をすることは、違法になる。
勝手にロゴを使って広告をすることだけで、ユーザーは公式と間違えてしまう。ロゴの利用は、権利者の広告内容チェックが必要で、アメリカの実務では当たり前のものだが、日本では法律専門家がいらぬ注釈をするために、ロゴが権利者のチェックを得ずに勝手に使用されていることが多い。
日本のロゴ使用の法習慣を変える必要があると思います。