Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

偽「響30年」のまとめ記事

再掲載する意味は? 2018年11月29日の日経夕刊で、サントリーの「響30年」の偽物が、ネットで販売されていた件についての、まとめ記事がありました。 www.nikkei.com 四日市市の男性がネットで「響30年」を10本ほど購入 包装やウイスキーの色に違和感 県警に…

グレーゾーン解消制度

商標登録出願支援ソフトウェアの有償提供 2018年10月29日の日経のリーガルの窓に、経済産業省の「グレーゾーン解消制度」で、商標登録出願を支援するソフトウェアの有償提供は、弁理士法75条に違反しないと判断がされたという記事がありました。 www.nikkei.…

佐川急便のショートメールの詐欺

フィッシング詐欺が再び増加 2018年11月19日の日経夕刊で、佐川急便を装ったショートメールをスマホに送り、偽サイトに誘導し、個人情報を盗むフィッシング詐欺が、再び増加しているという記事がありました。 www.nikkei.com 不在のために荷物を持ちかえった…

丹波篠山市の改名問題

反対の理由は? 2018年11月26日の日経に、兵庫県の篠山市が、丹波篠山市にすることの是非についての住民投票があり、賛成が多数であったことについてのまとめ記事がありました。 www.nikkei.com 住民投票で、賛成が過半数 新元号に合わせた2019年5月に新たな…

ペッパーの立体商標登録

ソフトバンクロボティクスの名義で 2018年11月22日の朝日新聞で、ソフトバンクグループの子会社のヒト型ロボットの「ペッパー」が立体商標に登録されたという記事がありました。 胸につけたタブレット、丸みを帯びた下半身の形状が特徴 全国の飲食店や小売店…

知財移転への課税強化

財務省がDCF法で 2018年11月9日の日経に、財務省が知的財産権を税率の低い国に移転して節税する行為の対策を強化するという記事がありました。 www.nikkei.com 日本の本社と海外子会社との取引を規制する移転価格税制を見直す 税制調査会で決定。来年の通常…

特許の価値評価と商標の価値評価

三菱電機が首位(4年連続) 2018年11月8日の日経(夕刊)で、パテント・リザルト社の2017年度の特許価値評価のランキングの記事が掲載されていました。 www.nikkei.com 2017年度の国内で登録がある特許の価値を評価 早期審査の件数、無効審判や異議申立の件…

ゾゾスーツの縮小計画

300万枚に 2018年11月3日の朝日新聞に、ゾゾタウンが、「ゾゾスーツ」(無料の自動採寸スーツ)の配布目標を、600万枚~1000万枚としていたものを、300万枚に縮小するという記事がありました。 2018年1月~2019年3月までに、600万枚~1000万枚の配布予定だっ…

TUDOR上陸

読み方は「チューダー」 2018年11月8日の朝日新聞の夕刊に、アエラスタイルマガジンの編集長の記事で、「チューダー」上陸の記事がありました。 日本ロレックスが、「チューダー」ブランドの正式展開 かつて、日本式に「チュードル」という呼び名で人気 1970…

日本企業の長寿の是非

89年 vs.15年(9年) 2018年11月18日の日経に、東京証券取引所に上場している企業は長寿であるが、時価総額が低く、日本企業は成長よりも、存続を目的としているという記事がありました。www.nikkei.com 日本企業の「小粒化」 1社あたりの時価総額が、2000年…

PENの販売台数の誤り

そんなこともあるのか 2018年11月14日の朝日新聞で、オリンパスのPENのこれまでの累計販売台数が誤って集計されていたという記事を読みました。 フィルムカメラ「PEN」シリーズの全世界での販売台数を誤って公表 1959年から27年間で、1700万台としていたが、…

今年のゆるキャラグランプリ

組織票の是非が話題に 2018年の「ゆるキャラグランプリ」は、最終的に、埼玉県志木市の「カパル」くんが第1位になったようです。 ゆるキャラグランプリ2018 結果発表|ゆるキャラグランプリ オフィシャルウェブサイト ゆるキャラグランプリの公式サイトによ…

日本企業の弱点は法務部門

感覚的にはそうだと思う 2018年11月9日の日経の大機小機の欄に、「日本部門の弱点は法務部門」という記事がありました。 www.nikkei.com 経産省の「日本企業の法務機能の在り方研究会報告書」 日本企業の法務が弱体であると分析 経営と一体に攻めの法務を 日…

読んでみました

英語は「英語で学ぶ」とうまくいく 事務所の近くの、虎ノ門の本屋に平積みされていたので、買いました。 英語は「英語で学ぶ」とうまくいく 英語で考える力をつける14段階式英語学習法 作者: 西ジェームス 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンタ…

対訳のいらないAI翻訳

膨大な対訳データがなくても 2019年10月29日の日経に、米フェイスブックやスパインのバスク大学が、膨大な対訳データがなくても、自動翻訳ができる技術が注目されているという記事がありました。 www.nikkei.com 英語とフランス語で翻訳するサイトが公開 従…

日本の英語力のランキング

88ヵ国中、49位 2018年11月11日の朝日新聞に、非英語圏における日本の英語力のランキングが、49位だという記事がありました。 順位は、 スウェーデン オランダ シンガポール ノルウェー デンマーク 南アフリカ ルクセンブルク フィンランド スロベニア ドイ…

全ての元号登録不可に

商標審査基準の改正 2018年11月6日の日経に、政府が全ての元号を商標登録不可にするという記事がありました。 www.nikkei.com 全ての元号の商標登録ができないように審査基準を改める 菅義偉官房長官が記者会見で明らかに 2019年2月をメドに、商標審査基準を…

新語・流行語大賞の候補30語

聞いたことがないものは 2018年11月8日の日経に、2018年の新語・流行語大賞の候補30語が掲載されていました。 www.nikkei.com 現代用語の基礎知識(ユーキャン)が行っているもので、対象の発表は12月3日ということです。この30語は、朝日新聞にも、出ていま…

読んでみました

コカ・コーラ その資本・戦略・体制(ダイヤモンド) アメリカのブランドライセンスの話で良く出てくる、コカ・コーラの本を図書館で見つけたので、読んでみました。 昭和43年の本で、古いのですが、ダイヤモンド社の「世界の企業物語」の一つです。 ファン…

JIPA商標委員会の勉強会

武田グローバル本社で 2018年11月2日に、日本知的財産協会(JIPA)の商標委員会の勉強会があり、一時間ほどお話をする機会がありました。そのあと、1時間ほど、参加者とディスカションするという勉強会です。 本社の横に、福徳神社があります。 ●しばらくの間…

商標管理(日本生産性本部)(その13)

資料Ⅲ 商標に関する論文 この本の最後です。「商標の使用許諾」というタイトルのアーサー・L・ナザンスンさんの論文と、「混同と消費者の心理」という特許局副長官のダフネ・リーズさんの論文です。 ただ、判例はときどき引用されていますが、先行論文の引…

商標管理(日本生産性本部)(その12)

資料Ⅱ 商標使用許諾契約 資料の2つ目は、契約書例です。Sunkistのボトリング事業に関するものと、CYANAという樹脂の成分ブランディングのタグ表示についての契約書です。 契約書は、機密性が高いという理解をしていましたが、雛形が完全オープンになっていま…

商標管理(日本生産性本部)(その11)

資料Ⅰ 商標使用便覧 この本の最後に、資料が3つあります。商標使用便覧、商標使用許諾契約書例、商標に関する論文です。 まず、商標使用便覧ですが、11社のものが掲載されていますが、今日のブランドロゴ使用ガイドラインとは、少しちがいます。 ブランドロ…

商標管理(日本生産性本部)(その10)

Ⅹ 日本における商標管理の実情 第10章は、1958年当時における日本の商標管理の実情です。現行法の説明、改正法の動向、特許庁、企業の運用などを説明しています。 ●先願登録主義 商標権は、使用ではなく、登録によって発生するが、当時は、「現に商標を使用…

商標管理(日本生産性本部)(その9-2)

Ⅸ 商標管理に関する専門家の意見(その2) 続きですが、よく似たことを、各々のスピーカーが言っているところがありますので、特徴的なところだけ拾います。 9.抵触のおそれのある商標の調査、先登録主義国(メルク) 医薬品業界の業界登録の説明があり、…

商標管理(日本生産性本部)(その9-1)

Ⅸ 商標管理に関する専門家の意見(アメリカ商標協会における講演記録)前半部分 第9章は、15個の講演録になっています。テーマが多岐に亘っているので、2回分に分けて書きます。 1.企業における商標管理(シンガーの商標部長) 企業の商標担当者は、商標管…

商標管理(日本生産性本部)(その8)

Ⅶ 商標権利者団体とその活動 第7章では、当時の業界団体や、USTA等の業界団体が説明されています。 1.医薬品業協会 この団体には、Trade Mark Bureauがあり、商標の業界登録をしているとあります。協会に商標登録原簿があり、申請によって受付け、商標・商…

商標管理(日本生産性本部)(その6)

Ⅵ 貿易における商標管理 第6章は、海外での商標管理です。この章は、ネーミング、適正使用管理、ライセンスというよりは、通常の商標権の実務に近い内容です。 途中で「三菱」「Three diamonods」の事例が沢山でてきますので、執筆者は、三菱商事の総務部の…

商標管理(日本生産性本部)(その5)

Ⅴ 企業における商標管理 第5章は、事例のオンパレードです。 各社のマニュアル、ガイドライン、契約、タグ、組織構成まで、詳細に説明されています。 この本の、もっとも価値があるところでしょうか。 商標の選定で、ネーミングの一般論のようなことが述べら…

商標管理(日本生産性本部)(その4)

Ⅳ アメリカにおける商標法と不正競争防止 第4章は、商標法と不正競争防止との関係です。この章は、少し難解でした。 元々は、コモンローのPassing Offがありました。Passing Offとは、「何らかの方法で、自己の商品をあたかも他人の商品であるかのごとく消費…