Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

Best Japan Brands 2020

世界の伸びと日本の伸びの違い

2020年2月18日のインターブランドのサイトで、Best Japan Brands 2020が発表されています。

https://www.interbrandjapan.com/ja/bjb/japan_brands/2020.html

10位までは、次のようなランキングです。

  1. TOYOTA
  2. HONDA
  3. NISSAN
  4. SONY
  5. Canon
  6. NTT docomo
  7. UNIQLO
  8. Panasonic
  9. MUFG
  10. Nintendo

となっています。個人的には、PanasonicUNIQLOに抜かれた点がニュースです。ユニクロが伸びているが、パナソニックが伸びていないということなのですが、頑張って欲しいなと思います。

 

さて、インターブランドジャパンのニュースリリースによると、昨年までは、Best Japan Global BrandsとBest Japan Domestic Brandsに分かれていたものを、今年は一本化したようです。

https://www.interbrandjapan.com/ja/data/200218_bjbprelease.pdf

 

世界のBest Global Brands 2019のブランド価値合計金額は前年比+5.6%であるのに対して、日本のBest Japan Brands 2020の前年比は+0.9%に留まっており、世界の成長に比べて日本の成長は見劣りするとあります。

 

また、Best Japan Brandsのうち、海外売上高比率30%以上の「Global Brands」のブランド価値合計金額は前年比+2.5%、「Domestic Brands」(海外売上高比率30%未満)のブランド価値合計金額は前年比-2.7%となっているそうです。

これは、海外比率が多いブランドの方が、伸び率が高いことを示しているのだと思います。

 

さらに、日本のTop100ブランドに、「Global Brands」は57ブランドで、半数以上はGlobalブランドであるということのようです。

 

確かに、従来は日本中心だったイオンやセブンイレブンなどの流通業、サイゼリアのような飲食業なども世界に出て行っています。ユニクロも海外で人気です。

長期のスパンで見ると、日本国内の成長率は低いまま推移しそうですので、成長を考えるならグローバルに出て行くしかありません。

 

Best Japan BrandsのDomesticに留まっている43社は、まだまだ伸びしろがあるということも言えます。

日本の潜在的な伸びしろは、このDomesticの43社なんだろうなと思います。

 

海外で受け入れられるには、良い製品・サービスがあり、価格も妥当なものであることなどが必要だと思いますが、それだけでは海外事業は伸びません。

良い製品を作ったら使ってもらいたい。使ってもらうためには知ってもらわないといけない。そのためには、ある程度のマーケティング投資が必要です。

 

日本企業が伸びるためには、海外でのブランド認知をどのように確立するかが重要です。一旦、資金を本社にあつめて、ブランド投資が必要な国を選択して重点的に投資するというようなスキームも必要なんだろうと思います。

インターブランドもネーミングやコミュニケーションだけではなく、この辺りまでコンサルティングしてくれると良いのですが。