Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

請求書のペーパーレス化

実現しないと在宅勤務は難しい

2020年5月18日の日経の経営の視点「コロナ機にデジタル推進を」「そのハンコ必要ですか」を読みました。

(経営の視点)そのハンコ 必要ですか コロナ機にデジタル推進を 編集委員 西條都夫 :日本経済新聞

  • 書面主義、ハンコ主義、対面原則といった慣習の見直しが不可欠
  • コロナ禍を機に一気呵成に
  • GMOインターネットグループ、メルカリ、LINEなどは脱ハンコへ。契約書などの電子化へ(IT企業は新経済連盟に加盟)
  • 今後は、日立製作所の中西会長などの経団連加盟企業が注目される
  • 最後の山は政府と自治
  • スピード感が重要

というような内容です。

 

コメント

テレワークの環境があって、包袋管理ができるデータベースソフトもあるのに、なぜか、紙ファイルがあります。

紙をプリントアウトして、ファイリングするために相当な時間をかけています。コストとしても、人件費、ファイル保管場所費用、印刷費(コピー機代・トナー代)など、相当なコストをかけています。

経済合理性からすると、ペーパーレスにすべきであり、本来は、このコロナ禍を機に一気呵成にペーパーレスに進みたいのですが、特許事務所ではペーパーレスに移行できない理由があります。

 

 

それは請求書です。今でも、請求書を紙で出力するように要請する企業が多いように思います。

支払が遅くならないように、請求書をPDFで送ってくださいという会社もありますが、紙の請求書も送っておいてくださいとなります。請求書はPDFだけで結構です。紙の請求書は不要ですという企業はまれです。

 

ポイントは、紙の請求書には、請求書の「送り状」が必要ということです。この送り状は、通常は「報告書」の形をとります。すなわち、請求書を送るためには、報告書を紙で作って送る必要があるのです。

タイミングとしては、報告書と請求書は同じタイミングになるので、特許事務所としては、請求書の送り状だけを別途作るのは手間です。

企業としても、紙の請求書と報告書が、双方ともが紙で、ホッチキスで止めて一式になって送られてくるので、「検収作業が楽」です。

もし、報告書はPDFで、請求書だけ紙と、ちぐはぐになると、この請求書の内容はどれだったかなと突き合わせる作業が発生します。

おそらく、PDFの報告書とPDFの請求書を、一つのフォルダに入れて送ることや、シリアル番号を工夫することで、問題は解決するのですが、特許事務所は受け身なので、お客さんに云われるまでは、あまり動けません。

 

事務所側が、PDFの請求書が原本ですと言い切れば、紙の請求書の発行は不要らしいのですが、お客さんはそのような認識ではありません。 

nishiny.hatenablog.com

 

すでに、海外からの請求書は、中国など一部の国の請求書を除き、すべてPDFで電子化されて送ってきます。なんとか、日本もこの機に、紙の請求書がなくならないかと思います。