Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

ソニーが持株会社と事業会社に機構改革

ソニー株式会社がソニーグループ株式会社に

ソニーエレクトロニクス株式会社がソニー株式会社を継承

 

2020年5月19日のImpress Watchに、ソニーの機構改革の記事がありました。

  • ソニーは、2021年4月1日付けで商号を「ソニーグループ株式会社(Sony Group Corporation)」に変更
  • グループ本社機能とエレクトロニクス事業の本社間接機能を分離・再定義
  • ソニーグループ株式会社」を、グループ本社機能に特化した会社に
  • エレクトロニクス事業のソニーエレクトロニクス株式会社の商号を「ソニー株式会社」に
  • 金融事業のソニーフィナンシャルホールディングス株式会社の完全子会社化

ソニー、ソニーグループに商号変更。本社機能とエレキを分離・再定義 - Impress Watch

 

同日にソニーの経営方針説明会があり、この方針が説明されたようです。

Sony Japan | ニュースリリース | ソニーグループの経営機構改革について

 

ソニーグループ株式会社」の主なミッション:

1)事業ポートフォリオ管理とそれに基づくキャピタルアロケーション

2)グループシナジーと事業インキュベーションによる価値創出

3)イノベーションの基盤である人材と技術への投資、を長期視点でのグループ全体の価値向上の観点から行うこと

 

経営方針説明会では、次のことも説明されているようです。

 

ソニーグループの事業ポートフォリオは「人」を軸に以下の事業で構成されているとしてます。

  • 「人の心を動かす」コンテンツ事業とDirect-to-Consumer(DTC)事業
  • 「人と人を繋ぐ」ブランデッドハードウェア事業とCMOSイメージセンサー事業
  • 「人を支える」車載センシング、メディカル、金融の各事業

■各事業の方向性

  • ゲーム&ネットワークサービス
  • 音楽:EMI Music Publishingの買収
  • 映画
  • アニメ
  • エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション
  • イメージング&センシングソリューションズ
  • 金融

Sony Japan | ニュースリリース | ソニー株式会社 2020年度経営方針説明会

 

コメント

新型コロナウイルスばかりで、前向きな話が少ないなか、前向きな話だなと思いました。ソニーの株価は堅調ですし、ゲームなどの業績も良いんだろうと思います。

 

機構改革としては大きいですが、特に驚きはないかなという感じです。もともと、他の電機各社に比べると、エレクトロ二クスやICTとは違う、映画や音楽、金融というものが大きなウエイトを占めており、もともとグループ企業のようでした。

それを明確にしたものと理解しました。

 

ただ、事業のセグメントに、アニメが特だしして説明されているのは、少し驚きました。アニメを強化するんでしょうか。

アニメ産業は、労働集約型で、事業としては苦しい業界なのかと思っていましたが、伸びや勝算があるということでしょうか。

 

事業ポートフォリオの切り口を、「人の心を動かす」「人と人を繋ぐ」「人を支える」と整理していますが、「つなぐ」や「支える」を標榜する電機メーカ―は多いですが、「心を動かす」はソニーらしいなと思いました。

 

もともと、金融や音楽や映画は、SONYのロゴも変えています。ゲームもハードウェアこそ、SONYのロゴですが、SCEのロゴは違います。このあたりは、継続なんだろうと思います。

 

では、新しい持株会社の「ソニーグループ株式会社」のロゴは、エレキのSONYとは違うものにするなでしょうか。

もし、そうした場合、例えば、品川の本社ビルのロゴを変更する必要があります。

 

ソニーグループ株式会社の、コーポレートブランドを、エレキのSONYロゴとするのか、別の「SONY GROUP」ロゴとするかです。

いままでは、エレキのSONYロゴでしたが、筋からすると、別ロゴとすべきとなりますが、今回の発表にはありません。

 

実際の施行日が2021年4月1日とだいぶ先なので、まだまだ時間はありますが、どうするのかなと思いました。

 

ソニーがロゴを変えないと、日本企業はどこもロゴを変えないので、出来れば変えて欲しいと思います。