Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

出かけてきました(大阪2)

少彦名神社と神農さん

「すくなひこな」神社、「しんのう」さんと読むようです。薬品会社で有名な道修町に、この神社はあります。虎がシンボルで、張子の虎のお守りを授けてもらえるようです。神農さんは、中国の薬の神様のようです。

http://www.sinnosan.jp/

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 朝9:00ごろに訪れたのですが、ひっきりなしにお参りの方が来ていました。薬品関係の仕事をしている方は、信心深い方が多いのでしょうか。

おみくじを引いたら「大吉」でした。

出かけてきました(大阪)

 大阪市立東洋陶磁美術館

先週、2泊3日で、会社の仲間の壮行会と、関西大学の仲間と飲み会があり大阪に行きました。3月から特許事務所勤務となります。今までのように、大阪に毎週のように行くこともなくなります。これだけ大阪に行っていても、駅や空港と会社の往復ばかりで、いつでも行けると思い、行ってなかったところに行ってきました。

大阪市立東洋陶磁美術館は、住友グループから安宅コレクションを譲り受けたものを中心とした美術館です。

台北の故宮博物院の青磁の水仙盆が展示されていました。 

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ごく普通に、国宝の天目茶碗や、重要文化財の陶磁器が展示されており、来客も少なくゆっくり見れるのでお薦めです。

朝の9:30から入館でき、JAFのカードを見せたら、200円引きの1000円になりました。

 

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写真を撮って、SNSで拡散してくださいというコーナーがありましたので、写真にとりました。水仙盆と水仙盆に水仙を生けた写真です。水仙盆は、水仙を生けるためのものなんですね。

ロゴの英語化(3)

キューピー

ロゴの英語化の3つ目です。とりあえず気になったものは、ここまでご紹介した、武田薬品楽天エースコックと本日のキューピーです。

マヨネーズのキューピーの日本でのロゴは、見慣れた次のロゴです。

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一方、2008年から、海外は、次のロゴになっているようです。キューピーのホームページの英語ページは、このロゴになっています。

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好き嫌いは別として、新しいロゴは、英語になったのと、細くシャープなフォントになったで、スキットして、現代的になった感じですね。

www.kewpie.co.jp

一言コメント

 日本では片仮名ロゴ、海外は英語ロゴというタイプです。将来的に、海外売上比率が高くなり、例えば、50%を超えるようなことがあれば、日本も含めて英語ロゴにするのかもしれません。

Kewpieの英単語自体は、普段あまり見ません。綴りはこうなんですね。私の英語力では、図形がないとひと目では理解できるか自信がありません。

英語のホームーページで確認したところ、建物にもこ英語のロゴがついているようです。ただし、商品のマヨネーズ自体には、大文字で「KEWPIE」というロゴが印刷されていました。

コーポレートのブランド表示と商品のブランド表示で、ロゴを分けているようです。そのうち、コーポレートブランドのロゴに統一するのでしょうか。 

Kewpie Homepage

 

nishiny.hatenablog.com

 

 

nishiny.hatenablog.com

 ※2017年3月6日、テレビでCMを見ていたら、キューピーのCMのエンドのブランド表示が英語のKewpieになっていました。CMのエンドのブランド表示は、コーポレートブランドということなんだと思いますが、変えたのでしょうか。

ロゴの英語化(2)

エースコック

ロゴの英語化の2つ目です。

ワンタンメンで有名なエースコックのロゴも2015年から変っているようです。

以前のマークは、これでしたよね。子供のころから、個人的にワンタンメンが好きだったので、私にとってもおなじみのマークです。就職のとき、エースコックの会社案内を取りよせた思い出があります。食品のように、日本の風土に根ざした商品は、漢字や仮名がしっくりきます。

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現在のマークは、こちらです。

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エースコックスペシャルサイト|エースコック株式会社

 

「こぶた」のマークが変りませんので、一目みれば、エースコックと分かります。

 

一言コメント

ニュースリリースを見ると、創業60周年のタイミングで、ロゴの英語化と企業スローガンの制定がされたとのことです。創業何周年というタイミングは、企業の変革の絶好のタイミングでもあり、周年行事の目玉事業として、ブランドロゴやスローガンを変えるには、絶好のタイミングなんだと思います。 目的は、グローバル企業になるためということのようです。

https://www.acecook.co.jp/news/pdf/1501_CI_release.pdf

 

一点、気になったのは、「cook」の部分です。英語で「cook」とあると、どうしても「クック」と読んでしまいます。一方、エースコックは、本当は「cook」を「コック」と読んで欲しいのだと思います。

クックパッドなどの英語表記は、もともとcookpadのようです。エースコックは「コック」という読み方で慣れ親しんでいるので、今更、頭の中が、「エースクック」とはなりません。

社名でもあるエースコックを、エースクックにする必要性はないと思いますが、英語を見ると少し違和感があります。慣れれば、問題なくなるんだと思いますが。 

 

nishiny.hatenablog.com

 

ロゴの英語化(1)

 

楽天

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国内を事業対象としていた企業が、グローバル化して、ブランドロゴを英語化するケースが多くなってきたように思います。気付いたブランドロゴを順番に紹介していきます。まずは、楽天から。

以前は、「赤い〇にの中にRの白抜きの図形」の左右に「楽」と「天」の漢字というロゴでしたが、最近は図形の右横に英語で「Rakuten」というロゴを良く見るようになりました。

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漢字では、漢字が通じる国は良いのですが、それ以外の国では使えません。英語を社内公用語化する楽天ですので、ロゴの英語化は当然なのだと思います。楽天のTVCMのエンドに英語のロゴが出てきていますし、ホームページでは企業情報のページに英語のロゴがありました。

 

 

一言コメント

楽天市場楽天トラベル、楽天証券などのサービスサイトでは、まだ、漢字表現が主流のようです。徐々に移行していくのだと思います。

海外は英語ロゴ+コーポレートを示すときは英語ロゴというところからスタートして、できるところから英語ロゴを広めてのだと思います。TVCMのエイドのブランド表示は、非常に印象が強いものなので、お客さんが慣れてきたころを見計らって、一挙にすべての事業分野で英語ロゴということもありえますね。

従来、国内市場のみを対象としていた食品、流通、サービス業などの会社も、昨今は、グローバル化が著しい状況です。

それならば、事業のスタートから、英語ロゴとすべきかというと、そうも言い切れないように思います。漢字には意味がありますし、仮名は可読性が高いという特徴があります。日本主体の事業であれば、事業のスタート時は、漢字や仮名の方がアドバンテージが高いように思います。

特に、銀行など、SMBCとかMUFGとか、だんだん慣れてはきましたが、やっぱり三井住友銀行とか、三菱東京UFJ銀行とか言葉の方が、信頼がおけそうです。日本市場メインの事業では、まだまだ、英語だけでは難しいように思います。

中国における最新の知財の動向

林達劉グループの弁護士と弁理士のお話を聞いて

2017年2月21日(火)の15:00-17:00に、弁理士会の貿易円滑化対策委員会の研修で、標記のタイトルの研修を受けてきました。知財とありますが、ほぼ商標の話しでした。

内容的ですが、陳弁護士からは、OEMに関する判例の説明(いわゆる、輸出専用品が商標権侵害になるかどうかの話です)と専利法(特許、実用新案、意匠)法の改正の説明。

肖商標弁理士からは、商標の統計データとか、商標審査基準、最高人民法院の出した権利付与の規定の説明でした。

お二人とも日本語で説明していださったのですが、準備されていたボリュームが多すぎて、一人1時間、二人で2時間では、こちらの理解が追いつきませんでした。とにかく、情報満載の講義でした。

 

一言コメント

商標実務から離れて、だいぶ時間が経つので、重要な中国は、まずは耳学問からと思って、この研修会に参加しました。

輸出専用品についての話は、日本でも、昔から議論になっているところで、商標の使用行為に「輸出」を入れたときから、日本では文言上、文理解釈上は侵害になりますが、実際は、権利濫用等で侵害にならないという例が多いのだと思います。一方、中国では、OEM事業が国家的にも重要産業ということで、OEM産業を保護するために、侵害ではないとしているとしているとのことです。

肖さんの話は、事例が、あまりに多くて消化しきれていないのですが、中国の2016年の暦年の出願件数は、369万件という数字にはびっくりです。日本が14万件程度ですので、その実に26倍強です。人口が10倍としても、その比率で単純計算すると、日本人よりも、2.6倍出願しているとなります。

中国も、1出願多区分制になっているようですが、実際は平均して、どの程度の区分が出されているのでしょうか。たぶん、中国は、まだ多区分は根付いておらず、日本は、2~3区分ではないかと思います。そう考えると、日本での商標出願意欲も、人口比では同じ程度で、まだまだ捨てたものではないようにも思います。

出願、出願とばかり言っていると、そんな時代ではない、量より質の時代だといわれますが、知財には数がないと質がついてこないという面もあります。私が、会社で商標の仕事をやっていて思ったのは、社業の調子の良いときは、商標調査や出願が多くなり、調子が悪くなると減るという傾向があると思っていました。商標の仕事は、会社の業績のバロメーターのような一面があると思います。

Takeda

武田薬品の海外向け商標

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時々、東海道線に乗って、辻堂のテラスモール湘南に買い物に行きます。藤沢と大船の間に、メーカーの研究所らしい建物があり、このロゴが建物についています。あまり見たことがなかったロゴです。

湘南研究所 | 研究開発体制 | 研究開発活動 | 武田薬品工業株式会社

 

「Takada」というとアリナミンで有名な武田薬品なのですが、武田薬品の商標は「赤い〇の中に赤い▲」の武田薬品のマークですよね。社章で、ウロコ印というようです。

武田薬品のホームページを見ると、ローマ字のTakedaのロゴは、海外向けのロゴで、1961年(昭和36年)から使われていることが説明されていました。確かに海外向けの武田薬品のホームページを見ると、このTakada海外向けロゴが沢山出てきました。

www.takeda.co.jp

 

一言コメント

1961年からというと、今から56年も前からこの「Takeda」海外向けロゴがあったことになります。一つの会社 が、50年以上にもわたって、日本と海外で違うロゴを使っているんですね。

パナソニックでも、1955年にアメリカでPanasonicを商標として使い始めて、2008年になって国内のNationalをやめて、Panasonicにグローバルに統一ですから、53年かかっています。

時間がかかるのはわかりますが、パナソニックの場合は、1988年に国内で、AV機器にPanasonicロゴを導入して、Nationalと並ぶ2つのブランドとしていますので、2008年の20年前から、国内でも認知の向上に向けて、大きな手を打っていたことなります。

私はあまり知らないのですが、湘南研究所以外にも、Takada海外向けロゴを使い始めているのでしょうか。

ちなみに、武田薬品の商標管理というと、会社の先輩の思い出す話があります。2008年までの松下電器の社員記章は、「三松葉」というものなのですが、〇の中に、ちょっと複雑な三角形が沢山入ったマークでした。見た目、武田薬品のウロコ印とだいぶ違うのですが、武田薬品の商標部門から商標登録異議申立をうけたということです。先輩がいうには、武田薬品は、とにかく〇と△があるなら、なんでも異議申立をすることを、当時は徹底していたとのとこでした。勝ち負け関係なしに、一定のルールで異議申立するのは客観的にはやりすぎですが、商標管理の考え方としてはすごいと思います。

最近、商標公報のウォッチングや、異議申立があまり活発でない印象があり、今後、気にして考えてみたいと思っています。