Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

研修

新・商標法概説(その15)

商標の登録要件 積極的要件(3条) 商標の登録要件は、3条の積極的要件と4条の消極的要件とに区分けして説明されています。 そして、3条は、 自己の業務に使用する商品又は役務について使用をする商標であること 識別性 の2つに分けています。 1.は更に、(…

新・商標法概説(その14)

登録主義と使用主義 1.意義 商標権の成立に着目すべき(小野先生の立場) 登録主義:商標権の成立を登録の事実にかからせている場合、すなわち、登録に商標権の設権的効果を与えている場合(ドイツ、日本) 使用主義:商標権の成立を使用の事実に基づいて…

新・商標法概説(その13)

商標権の権利行使と不正競争防止法 商標権の権利行使について、旧不正競争防止法6条は、商標法による「権利の行使と認めらる行為」には同法は適用されず、従って、旧不正競争防止法1条1項1号・2号の混同行為(及び4条1項ないし3項の行為)に該当する行為も不…

新・商標法概説(その12)

商標法の概念、商標法の体系的地位、不正競争防止法と商標法 小野先生は、使用権と禁止権という言葉に整理されています。 江口俊夫先生と同じであり、専用権と禁止権という網野先生とは違うようです。 商号の商標化(株式会社東芝の東芝商標)と、商標の商号…

新・商標法概説(その11)

商標法の国際的動向 この部分では、商標に関連する条約を説明しています。 1.商標の国際性:商品は国を超えて流通するので、商標はそもそも国際的 2.パリ条約:1883年締結。加盟国は170ヵ国。全会一致の原則のため、遅れがち ●商標登録条約(Trademark R…

新・商標法概説(その10)

商標法の沿革 商標の保護は、万葉集や室町時代にあるそうですが、商標制度が整備されたのは明治以降ということです。 明治17年(1884年)商標条例:我が国最初の工業所有権法規。登録主義、先(出)願主義、先使用権、一商標一出願、公示主義、存続期間、更新…

新・商標法概説(その8)

商標の機能 基本的な機能を、識別機能としながら、そこから生じた機能として、出所表示機能、品質保証機能、広告機能があるとします。 強い商標(造語)、弱い商標(品質・性能表示語)とありますが、弱い商標でも永年使用すると強い商標になることもあると…

新・商標法概説(その7)

商標に隣接する標識 ここでは、商標と用語が混同されやすいものについて、比較をして説明しています。 商標と意匠 商標と著作物 商標とスローガン 商標と商品の形態 商標と氏名 商標と商号 商標とサービス・マーク 重要だろうと思ったのは、商標と商品の形態…

新・商標法概説(その6)

商標の種類(分類) 商標の種類は、1構成、2機能、3使用主体、4その他から分類できるとしています。 1 構成上の分類:商標法の商標の定義(構成要素)に沿った分類です。 文字商標 図形商標: 歴史的には最も基本 記号商標: 三井、島津のマーク、ルイ…

新・商標法概説(その5)

立体商標 標章は、標識の一つであり、標識には、視覚を通じて捉えらるものの他、聴覚、嗅覚・味覚・触覚で捉えらるものも標識としての機能を果たすことができる。しかし、動的商標や音響商標はまだ商標法上の商標とは捉えられいない(※当時)。 米国からスタ…

新・商標法概説(その4)

商標概念と商標の使用 この部分は、役務商標や、色彩、立体商標という話もありますが、一番、力を入れて書かれているのは、商標は商品又は役務との関係についての概念であるということと、自他商品識別力との関係です。 まず、商標は標章を独占するものでは…

新・商標法概説(その3)

商標の概念(その2)・・・商品又は役務についての使用 「標章」の概念に続いて、「商品又は役務についての使用」です。 ここは、 「商品又は役務」についての使用 商品又は役務についての「使用」 商品又は役務「についての」使用 と分けて説明しています…

新・商標法概説(その2)

商標の概念 少しずつしか読めないのですが、読んで面白いと思ったところをピックアップしていきたいと思います。個人の感想ですので、重要な箇所は飛ばすこともあります。 「商標の概念」の導入のところですが、 昔は「商標は商品の顔」、役務が入り今は「商…

新・商標法概説(その1)

商標保護の重要性、標識の機能 新・商標法概説を読んで、面白いと思った内容、気になった内容をメモしておこうと思います。まず、3ページから7ページまでを読みました。 実質的な商標法は、商標登録性の有無とは関係ないが、近代商標法は「登録」という法技…

3条2項の機能論

識別性(distictiveness)と識別する(distinguish) 2020年5月号の大塚教授の論文の続きです。 商標が特徴があって識別力を有すると登録されるが、特別の特徴がなく識別力がないときは登録されない(3条1項)。しかし、識別力がない商標であっても使用され、…

不使用取消審判における使用の意義

パテント 2017年9月号 昨日の大塚教授の論文で紹介されていた、同教授の上記のタイトルの論文を読みました。 https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/2898 大塚教授は、不使用取消審判でも商標的使用が必要という立場です。 平成21年の調査で、インターネ…

商標機能論の拡張

パテント 2020年5月号 パテントの2020年5月号の大阪工業大学の大塚理彦教授の「商標機能論の拡張」というタイトルの論文を読みました。 3条1項は、一応、識別力としていますが、特別顕著性説のような理解をされているようです。ある商標は特徴がなく、そもそ…

弁理士会の研修

髙部眞規子知財高裁裁判長の講演 2020年2月10日、ニッショーホールで行われた髙部判事の講演会に出席しました。タイトルは、「知的財産権訴訟の諸問題ー商標関係訴訟を中心にー」でした。3時間ほどの研修会です。 内容は、裁判で出てくる商標法の条文の解説…

EUIPOのセミナー(その4)

Cancellation Cancellationというと、不使用取消などの取消をイメージするのですが、EUTMでは、Cancellationは上位概念で、下位概念として、①Revocation(取消)と②Invadidity(無効)があります。 ①のRevocation(取消)は、不使用取消などです。取消の効果は…

EUIPOのセミナー(その3)

使用証拠 続きです。 EUTMには、使用証拠は、異議申立と不使用取消と無効の3点などで規定があるようです。もちろん、侵害にも関連しますが、そこは各国法によるのだと思います。 異議申立をしたときに、被異議申立人から使用証拠の提出を要求される点が、日…

EUIPOのセミナー(その2)

異議申立 昨日の続きです。 まずは、統計の話で、EUTMの出願は、年間15万件(分類を累積的に計算)ぐらいで、そのうち18000件程度の異議があるようです。14%~16%は異議を受けるということで、この数字、非常に多いなと思います。 当事者主義であり、職権…

EUIPOのセミナー(その1)

EUIPOのツール 2019年12月16日、商工会館(弁理士会館)で行われた、EUIPOのセミナーに出席しました。講師は、EUIPOのMr.Jose Izquierdoさんです。EUIPOの国際協力・法務関係部門の副部長ということです。 大きく、4つぐらいのTOPICがありました。 TM Class…

産業(意匠)革命、スプーンからスマホへ

意匠が伸びている 2019年12月10日、弁理士会の研修会に参加しました。タイトルは表題のものです。サブタイトルに「米国における意匠の保護と権利行使についての戦略」とあります。 講師は、McAndrews事務所のChristopher V. Carani氏です。 英語の勉強になる…

行ってきました(エコプロ展)

「セルロール」と「セルロースナノファイバー」 昨日、エコプロ展に行ってきました。会期は、2019年12月5日(木)、6日(金)、7日(土)の3日間で、その最終日の土曜日の午後に行ったのですが、それほど混雑していませんでした。 エコプロ2019 持続可能な社…

セミナーに参加しました(応用美術の再検討2)

応用美術の保護(日本) 2019年11月16日の早稲田大学のセミナーの続きです。 元裁判官の岡本岳弁護士・弁理士の話は、BAO BAO事件、ゴナU事件、TRIPP TRAPP事件ですが、各事件とも著作権侵害だけではなく、不正競争防止法や、一般不法行為法、が合わせて請求…

セミナーに参加しました(応用美術の再検討1)

応用美術の保護(フランスとアメリカ) 2019年11月16日、早稲田大学で行われた、早稲田大学知的財産法制研究所(RCLIP)主催、デザインと法協会(JADELA)共催の、応用美術の保護に関するセミナーに参加しました。 「デザインと法協会」に興味があるのですが…

スラップ訴訟

裁判を受ける権利と表現の自由 2019年10月28日の日経に、スラップ(SLAPP)訴訟という話が出ていました。批判的な言動をして名誉を棄損されたなどと訴訟を起こされた側が「言論を封じるための不当な提訴だ」と主張して、提訴を違法とする判決を得ることをい…

「英語のお手本」(読んでみました)

丁寧な英語の書き方・話し方 近くの本屋で、平積みしてあったので、マヤ・バーダマンさんの「英語のお手本」(朝日新聞出版)という本を購入し、読んでみました。 ビジネス英語の教科書のような感じです。 英語のお手本――そのままマネしたい「敬語」集 作者:…

読んでみました

サバイバル英文法 図書館に本を返却にいったとき、英語学習のコーナーにも立ち寄ることにしています。地元の図書館は、大きな図書館ではないので、沢山の本があるわけではないのですが、それでも時々発見があります。 関正生先生の「サバイバル英文法」とい…

中国商標出願の研修会

2時間でコンパクトに 2019年11月8日の夕刻、弁理士会館で行われた「中国商標出願の実務~出願の検討事項から審判まで~」というタイトルの研修会に出ました。 北京尚誠知識産権代理有限公司の中国弁護士の王丹丹先生と日本弁理士の伊藤貴子先生の話です。 尚…