三菱東京UFJ銀行の社名変更案だったもの
2017年6月7日付の産経新聞のネットニュースで、三菱東京UFJ銀行のTOP交代に絡んだ、社名にまつわる話が出ていました。
三菱東京UFJ銀行では長いので、短くするために、「きらら」「あかね」という候補も検討されていたようです。それが、一旦は、「MUFG」に決まりかけ、「三菱」を残すべきとのOBの反対があり、結局、5月15日に発表で、来年4月から、「三菱UFJ銀行」となると決まったとあります。
記事はTOPやOBなどの話がメインで、社名・ブランドの話が補足的に紹介されています。詳しくは、記事をご覧ください。
コメント
●普通に考えると「MUFG銀行」しかないと思ったのですが、OBは「三菱」が必要と考えたようです。反対に、金融庁は、OBが経営判断に影響を与えていることが問題と考えるようです。社名・ブランドの話ですが、だいぶ複雑ですね。
●では、これから、どうするかですね。
●旧「UFJ銀行」は、三和銀行と東海銀行が合併した会社のようですが、この旧三和銀行、東海銀行の頭文字は、UFJには入っていません。
Wikipedeiaによると、UFJはUnited Financial of Japan( ユナイテッド・フィナンシャル・オブ・ジャパン )の頭文字ということです。
UFJが抽象名詞であり、海外では全く知られていないとしても、日本では今やそれなりに知らているということを考えると、UFJ部分を残すとなります。「J」は、Japanの国コード代用品ですので、可変と考えると、重要部分は、「UF」となります。
国ごとに、Mitsubishi UFCN、Mitusbishi UFUS、etc.にするとして、
グループの名称を、M(itsubishi) UF G(roup)にすると考えれば、何とか、整合性は図れるように考えました。
そして、5月15日の発表を変えにくいものとすれば、グループ名称やホールディング名称である「MUFG」は、露出を押さえて、今後は、日本のみならず、海外も、露出するような名称は、「三菱」「Mitsubishi」を冠する方向に、舵を切るのが得策ではないでしょうか。
特に海外は、店舗数も少ないと思いますので、あり得ないことはない戦術と思います。
一度、三菱東京UFJ銀行でブランドマネジメントを担当されている方のお話を伺ってみたいところです。
●余談になりますが、大昔、まだ、サービスマーク登録制度もない時代、金融機関の名称決定は、役所に決定権があったと聞いたことがあります。
例えば、メーカーの資本の入っている証券会社があったとして、ブランドネームが共通だった場合、役所からは、ロゴは違うものを使うように指導があったということでした。
金融会社がメーカーの子会社・関係会社と見えるのは、よろしくないという指導だったようです。
今は、金融機関の名称も、役所の手を離れ、基本は当該企業の判断と、既存の商標登録を中心に判断することが当たり前の時代になっています。この意味でも、サービスマークの登録制度は、社会的に意味のある制度だったのだと思います。