Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

「stay at home」と「stay home」

イギリス式とアメリカ式

小池都知事が、外出自粛を言い始めたとき、「stay at home」と言っていたように思います。それが最近は、小池さんも「stay home」と言っています。

 

この話題は、一般的な話題のようであり、検索エンジンで「stay home stay at home」と入力すると、多くの説明が出てきます。

 

文法的にはどちらが正しいということもないそうですが、英国では「stay at home」と言い、米国は「stay home」と言うことが多いという解説がありました。

少し突っ込んだ、文法的な説明としては、「stay at home」の「home」は名詞であり、「stay home」の「home」は副詞ということです。

 

意味は、それほど大きな差ではないようですが、ほんの少しニュアンスの違いはあるようです。

「stay home」には「家に居なさい」のようなニュアンスになり、「stay at home」は「at home」に「家でくつろぐ」というところから、「家に居てください」(そして、くつろいでください)という程度のニュアンスの違いがあるという説明もありました。

 

さて、英国の場合、エリザベス女王や、ジョンソン首相がそのように「stay at home」と言っている映像がありました。

エリザベス女王の演説)

https://www.youtube.com/watch?v=2klmuggOElE&t=12s

(ジョンソン首相)

https://www.youtube.com/watch?v=sZBMcqLKOqo

 

一方、米国では、「stay home」ということが多いと云いますが、「stay at home」ということもあるようです。

例えば、今回北米各地で出されている外出禁止命令のことは、「stay-at-home order」とWikipedia で紹介されています。

Stay-at-home order - Wikipedia

自宅待機命令のようなものですが、命令というと厳しいものですが、at-homeとすることで、少し、緩やかなニュアンスが出ているのでしょうか?

 

「stay at home」「stay home」のどちらの用法も沢山出てくるので、Googelでどちらのヒットが多いか見てみました。結果は、47億と42億で、「stay at home」の方が多いようです。

 

日本での使用について、広告的なスローガンとしては、「at」があると長くなるしちょっと難しく感じるので、「stay home」に分があるように思いますし、国民運動のスローガンが東京都とそれ以外で違うのも問題ですので、「stay home」にすることになったのだと思いますが、ただ、微妙なニュアンスとしては「stay at home」の方が良かったような気がします。

 

どうも日本のマスコミではStayHomeという造語扱いのようです。広告代理店が動いたのでしょうか?