Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

Amazon対策

プライベートブランド

2019年4月1日のDIGIDAYで、アメリカの小売り大手が、アマゾンが死ぬほど怖いという理由で、各社プライベートブランド強化に動いているという記事がありました。

「全員が死ぬほど恐れている」:プライベートブランド 戦略、加速させるリテーラーたち | DIGIDAY[日本版]

という内容です。

詳細は、記事をみてください。

 

コメント

プライベートブランドは、低価格を売り物にして集客したり、来店客からより高いマージンを確保する手段だったが、現在は、対Amazon対策として、Amazonでは売っていない商品を取り扱っているといして、顧客を店舗に呼ぶためのものになっているという話です。

プライベートブランド商品に価値があれば、そういうこともあるかなという気がします。

 

商品ラインナップが、食品や日用品から、家具、アパレル、電機製品、ベビー用品、女性用下着、水着、健康食品と増加しているようです。

ウォールマートは、ヘッドホンでは成功しているようであり、次は、タブレットとなっているようです。Amazonkindle端末なども売れていると思いますので、まあ、ウォールマートが売っても不思議ではありません。

 

Amazonは、自身で、559のプライベートブランドのラインを持っているというのも、凄いなと思います。ライン数ですので、商品数はもっとあります。

 

既存のメーカーは、プライベートブランドの供給業者になっていかざるを得ないのか、あるいは、ナショナルブランドの価値や売上を維持できるのか、気になるところです。

 

商標は、産業革命以降に発達したもので、商品の流通が活発になり、流通に縛られなくなったところに、広告宣伝があいまって、消費者がメーカーの商品を選択する手段となったものです。その昔は、メーカーの商標(ブランド)よりも、お店の信用の方が上でした。

 

しかし、このようにプライベートブランドで流通が復権すると、近代以前の、商品の商標(ブランド)よりもお店の信用、暖簾(ブランド)という時代に戻ってしまうような感じがします。

販売サービスの商標も観念されているので、現実はより複雑ですが。