欧州で議論
2021年2月9日の日経に、欧州議会でスマホを修理する権利を奨励する決議が採択されたとあります。
スマホを「修理する権利」 環境配慮、「長く使う」機運: 日本経済新聞 (nikkei.com)
- 電子機器の廃棄物が問題視
- スマホの利用者が容易に修理できる権利を重視する機運
- 欧州では、オランダのFairphoneやドイツのSHIFTなどが修理しやすいスマホを展開
- EU市民の77%は、機器の交換よりも修理を希望
- 欧州議会は、2020年11月に消費者の「修理する権利」を保護するための決議採択
- スマホ以外にも、幅広い電子機器を想定
- 修理マニュアルの提示などの可能性
- カリフォルニアでも修理マニュアルの公開の議論あり
- アップルは、IPR(Independent Repair Provider)プログラムを北米、欧州、中国で展開。日本では未定
- 日本のiPhoneのシェアは約5割
とあります。
コメント
修理する権利という新しい権利の話です。権利は主張することによって発生する、一つの概念ですので、欧米の消費者がiPhoneを初めとするする電子機器の修理できないことに苛立ちを感じ、修理する権利を求めているということになります。
新聞記事はスマホを中心に記載していますが、スマホ以上にプリンターについて、不満があります。
昨年末にインク吸収パットが容量オーバーになったといって、結局、プリンターを買い替えたのですが、一定期間なら修理ができるが、修理対象期間がを超えているので、できません。買い替えてくださいということでした。
まだ、買ったばかりの替えインクもあり、もったいないことをしました。
特に、悪いところもなく、部品を交換する程度でできそうなものを、どんどん買い替えさせるビジネスモデルは、環境には良くないように思います。
昔の電気電子の製品は、もう少し修理をしました。電気屋さんは、洗濯機でも掃除でもテレビでも修理してくれたように思います。
それが徐々に、部品のユニットの取り換えになり、最近では製品全体の取り換えになってきています。
電気製品で、製品の交換を始めたのは、米国でのサムソンなどが走りではないでしょうか。部品ユニットの交換でも、故障個所を発見して、部品ユニットを交換するのも大変ですし、時間がかかるので、製品ごと取り替えてしまうというサービスです。
部品は交換して、再度、製品交換用に使われます。
この手法を、アップルがスマホなどに採用して、電子機器ではよくあるパターンになったように思います。
一方、自動車では、多少のユニットの交換があるとは言え、修理をして、一つの製品を長く使うということがあります。
中古車などは、ビンテージものの、クラシックカーでも走っていて、これに価値があったりします。
「修理する権利」と対のものとして、電子機器のクラシック・ビンテージという概念が必要かもしれません。