Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

消費者庁の注意喚起

有名なブランドのロゴを盗用した偽の通信販売サイトなど

2021年5月4日の日経に、消費者庁の発表ですが、偽の通販サイトで被害が出ているという記事がありました。

偽通販サイト被害増、巣ごもり影響か 消費者庁「注意を」: 日本経済新聞 (nikkei.com)

  • イオンのトップバリューのロゴ盗用など5件
  • 金を払ったのに商品が届かないなど
  • 116件の相談で、被害金額は約195万円
  • 運営実態不明
  • 巣ごもりでインターネット通販が増加
  • 他に、調理器具の「ストウブ」、自転車の「フェルト」などが確認
  • また、「DIY工具雑貨店」「レディースファッション通販」とい名乗る偽サイト
  • SNSの広告や、検索サイトから消費者を誘導
  • 価格が3割~7割安く、クレジットカード決済や個人名義口座への振り込み
  • 電話番号がないのは、特にリスクが高い

コメント

消費者庁のサイトで調べると、次のリリースが2021年4月30日付で出ています。

有名なブランドのロゴを盗用した偽の通信販売サイトなどに関する注意喚起 | 消費者庁 (caa.go.jp)

有名なブランドのロゴを盗用した偽の通信販売サイトなどに関する注意喚起 (caa.go.jp)

 

さて、リリースを見ていると、WebサイトのURLの一覧がありました。クリックしてみると、各サイトにリンクしています。

まだ、これらの問題サイトはアクティブのようです。

詐欺サイトとわかっているに、対応が打てていません。連休中で、各社のWeb担当者が対応できていないということでしょうか。

 

今回の特長は、不自然な日本語もなく、一見して偽サイトとはわからないという点にあります。

特に、ブランドと品番を入れて、検索結果として出てきたサイトとなると、消費者は信用してしまいそうです。

 

ストウブのサイトは、公式サイトと同じような感じです。公式が.comなのに対して、偽サイトが.jpです。.jpは、一社に一ドメインで、偽ドメインが少ないと理解していたのすが、そうでもないようです。

 

トップバリューは、トップバリュー(イオン)が通販サイトを運営しているという感じに仕上げています。

 

消費者庁の勧める、偽サイトと見分ける方法ですが、記事にもあった、個人名義の口座であることと、電話番号という点です。

 

確かに、個人名義の口座であるということは、会社・法人ではないということです。これだけ立派なサイトを個人が運営していることは、通常はありません。会社・法人なら、会社・法人名義の口座になります。

これは、理解できました。

しかし、カードで支払うことも多く、送金情報まで見ないことも多いように思います。

 

もう一つの、電話番号ですが、電話番号がないことが詐欺サイトの特長であるとは知りませんでした。最近は、URLや電子メールアドレスだけのことが多く、電話番号がないことがよくあるのではないかと思います。

でも、これは、一つのチェックポイントかもしれません。

 

新聞に記事が出たのが5月4日ですので、消費者庁のリリースである4日まで、タイムラグがあります。もう少し、新聞に出るのが早くてもよいのではないかと思いました。

各紙に出ていますが、共同通信の配信のようです。

 

どちらにしても、早くサイトを止めないといけないですね。