同床異夢
2020年8月15日の日経の大機小機で、ペーシックインカムについての同床異夢の話を読みました。
- 日本のエコノミストでベーシックインカムの特集
- 特別定額給付金が、ベーシックインカムに近い
- 誰もが嫌う仕事をどうするか
- 8万円の財源をどうするか
- 生活保護と年金を廃止する小さな政府を主張する一派
- マネーを増やしてデフレから脱却するリフレ派など、逆の主張
- 本来のベーシックインカムは左派の主張
- そこに小さな国家を目指す右派が参入
- シリコンバレーの勝ち組はAIで失業対策を主張して参入
- ポピュリズムではなく、よって立つ思想を統一しないと、政策にならない
というような内容です。
コメント
エコノミストを読んでいないので、この記事を見ただけの情報ですが、次のようなことを考えました。
ブラジルの大統領の支持率が急にあがったという記事があり、その理由は景気刺激策の補助金を受け取った人の支持ということです。
ブラジル大統領の支持率、過去最高に コロナ対応めぐり物議醸すも 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
右派と左派の考え方は、同じような施策になることが多く、このベーシックインカムの考え方もそれに近いなということは言えます。
これからどうなるのか、不安ですし、救民対策は江戸時代でも度々行われているものなので、そのこと自体には問題ないとは思います。
ただ、出典を忘れてしまったのですが、江戸時代でも日本ではお金を借りることと、無償の給付ではお金を借りることを望んだと読んだことがあります。
宗教的に、キリスト教の場合は、緊急時にはの施し、救民が重視されるのが、日本人はそのような宗教的な考え方がなく、自助努力で対応することを好むという文脈でした。
対策としても、無償支給の施策ではなく、貸与の施策が日本人には合致しているという話だったと思います。
ベーシックインカムの発想も、海外発の発想で、借りてきたもの、横のものを縦にした発想ですので、必ずしも、日本には合致していないのかもしれません。
まだまだ、議論が足りないので、急にベーシックインカムが実施されるとは思えませんが、ポピュリズム政党が主張しそうなものなので、特に緊急時は、注意が必要な議論だなと思います。
すでに掛け金として支払った年金を没収するなんていう考えは、できないと思いますし、また、1人8万円の金額も、4人家族なら32万円となり、何とかなりそうですが、一人暮らしが多くなった今日、家賃と公共料金、電話代を支払うと、8万円では、食料を買うお金が残らないということも考えないと行けます。
1人暮らしをやめて、地元にもどるということを考えないといけません。
自由主義に立脚しつつ、日本の伝統を踏まえて、緊急時の対応を、どのように設定するか考える必要がありそうです。