Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

商標・ブランドについての気付き

韓国の商標制度

異議申立の勝率が高い 2017年11月17日の特許ニュースに、「韓国の商標制度の概要」が出ていました。RIN IP Partnersの弁理士の宮田佳代子さんのまとめです。面白いと思った点に適宜コメントします。 特許ニュース 韓国の商標制度は、日本と似ているのですが…

DENSOの室外機のブランドから

エコキュートのようです 自宅マンションの近所に出来た一戸建てに、エアコンの室外機があり、DENSOブランドがついていました。 ついに、Fujitus Tenに続いて、富士通ゼネラルまでデンソーの傘下に入り、DENSOブランドでのエアコンのOEM供給でも始めたのかと…

台湾の商標制度

商標の定義、同意書、異議申立、先使用権、著名商標 特許ニュースの2017年9月26日号に、RIN IP Partnerの弁理士の和田 阿佐子さんが、台湾の商標制度の概要を書かれていました。 特許ニュース 外国商標になれるため、特許ニュースの海外商標制度シリーズで、…

外国商標のTIPS(2)イギリス

英国の相対的拒絶理由の審査 最近、Brexitがあるので、イギリスの商標法が気になっています。 先日、イギリスでは絶対的拒絶理由(識別性)は審査するが、相対的拒絶理由(抵触性)については調査をし、出願人や先行所有者に通知するが出願を拒絶はしない(…

労働生産性

そう考えるのか~ ドイツの労働生産性が高く、日本のそれは低いということは、どういう意味かを考えるときに、参考になるブログがありました。www.ogura.blog 要約すると、次のようになりますが、詳しくは、このブログを見てください。 日本人の働き方が非効…

お客様は神様です

三波春夫さんの考え方 日本はドイツに比べて労働生産性が低いので、ドイツを見習おうという話があります。 ドイツ人はお客様を神様とは思っておらず、売り手とお客様は対等の関係にあり、できないことは、できないとハッキリいうようです。 www.yomiuri.co.j…

デジタル時代の小売業(5)

ドメインネームの話 デジタル時代の小売業の最後に、ドメインネームの話です。最近、TVで、AEON.comのCMを良く見ます。AEONは.comです。 www.aeon.com 一方、アマゾンはどうかというと、amazon.comはアメリカのサイトで、日本のサイトはamazon.co.jpです。 w…

デジタル時代の小売業(4)

大手(ヤマト運輸)から独自配送網構築へ 小売業がデジタル化したときに、最後に問題になるのが、物流・配送の問題です。今年、ヤマト運輸が、業務の多忙から当日配送を撤退するという話がありました。 www.nikkei.com 人手不足、働き方改革、再配達問題(不…

外国商標のTIPS(1)

中国における商標の色彩の判断 先日、中国における商標の色彩の件を調べたいことがあり、検索をしたら、下記のWebサイトに載っていました。 工業所有権情報・研修館(INPIT)の新興国等知財情報データバンクです。外国実務をされている方は、活用されているの…

忖度まんじゅう・チキンラーメンまんじゅう

帰省時に新大阪駅で お盆の帰省の帰りに、お土産を買うときのことです。奈良や兵庫県・三田でお菓子を買いそびれたので、新大阪駅で買おうと思いました。 いつもの定番のお菓子の他に、目を引いたものとして「忖度まんじゅう」がありました。 森友学園問題で…

外国商標法の研修

青木弁理士の全体像の講義 少し前ですが、7月14日に事務所の近くの発明会館で行われた、ユアサハラ法律特許事務所の青木博通先生の外国商標法の研修会を受けました。 研修・講座のご案内|一般社団法人発明推進協会 今回のタイトルは「法体系の違いからみた…

法科大学院の報道

個人としては良いのでは? 2017年7月31日の日経に、法科大学院(ロースクール) 廃止が15校・募集停止が20校という記事がありました。 ww.asahi.com 記事には、次の数字がありました。 15校が廃止、20校が募集停止(予定を含む) 74あった法科大学院の…

行ってきました(岩永嘉弘さんの講演会)

ネーミングの力 何もない日の夕方に、お世話になっている日比谷図書館で、ネーミングの話がありましたので聴いてきました。日比谷図書館は、今は日比谷図書文化圏という名称の施設になっており、単なる図書館ではなく文化発信拠点を目指しているようです。 …

米ヤフー買収

ベライゾンが買収完了 このニュースは、昨年から続いていたもので、新しいものではないようです。ベライゾンによる米ヤフーの買収手続きが完了したことで、 2017年6月14日の日経Web刊にまとめ記事が出ています。 www.nikkei.com 会社が2つに分かれて、中核事…

元号

今は日本だけ 2017年6月11日の日経に「元号」の記事がありました。 www.nikkei.com 内容は、 元号は古代中国で始まった 為政者の交代や政治の心機一転を図る時に改める(改元) 日本、朝鮮半島、ベトナム等で使用していた 中国では、1912年の清朝が滅亡まで…

2025大阪万博招致ロゴ

シンボルマークが決定 大阪万博の招致のシンボルマークですが決まったようです。 案の3つめにあった、絵文字で、笑いを表現したようなマークです。 www.asahi.com 朝日新聞によると、一般投票は6177件で別の作品が最多だったが、デザイナーら7名の選考委員が…

チョコで脳若返りのその後

国が検証を開始 2017年5月22日の日経に、「チョコで脳若返り」という件について、国も検証作業を開始したというものがありました。 前日の夜の日経電子版に同記事があるようです。 www.nikkei.com 問題になっていた件ですが、国(内閣府と科学技術担当大臣の…

色彩だけの商標

MONOとセブンイレブン 2017年5月29日(月)に、如水会館で日本商標協会の定時総会があり、色彩のみからなる商標の講演会があったので、行ってきました。 講演会があり、清水・醍醐特許商標事務所の田邊さんからトンボ鉛筆の「MONO」、カゴメの西平さんから「…

Googleのブランドロゴ表現

Doodle:ブランドロゴの遊び ブランドマネジメントの観点から、Googleで良く話題になるのは、Googleロゴが時々変わること(そのロゴで遊んでいること)です。これは、Doodle(ドゥードゥル)と呼ばれているプログラムのようです。 父の日、母の日、祝日、記…

カラスの警告文

「カラス進入禁止」の警告文 2017年5月16日の朝日新聞の夕刊に面白い記事がありました。岩手県にある東大の研究施設で、施設にある、むき出しになっていたパイプの断熱材をカラスがむしってボロボロにしていたそうです。 そこで、研究者が、「カラス進入禁止…

外国商標を特許事務所に依頼する意味(4)

ライバル では、外国商標で特許事務所のライバルになっているのは、どのようなところでしょうか? 企業形態で、外国商標出願をやっている会社が幾つかあります。これらの会社は、スピード、IT化などを武器にしています。 国内商標出願の代理は、弁理士法によ…

外国商標を特許事務所に依頼する意味(3)

米国出願強化とマドプロ活用 ちょっと、トリビアのような話ですが、特許と全く異なり、企業では、ハウスマークを除いて、アメリカへの商標出願が積極的ではないと感じています。 理由は、いろいろあります。 アメリカにコモンローの権利があり、これで十分で…

外国商標を特許事務所に依頼する意味(2)

バックアップ 特許の年金管理と商標の更新管理は、一見、似ています。どちらもミスをしたら、おしまいです。企業内の話ですが、年金納付のミスがあったときなど、知財の部長さんが、事業部に謝りに行かれるのではないでしょうか。 しかし、年金と更新は、時…

外国商標を特許事務所に依頼する意味(1)

卸売機能原理 国内出願は、自社でやっている会社が多いように思います。最近は、弁理士も多くなり、企業勤務の人も多いですし、国内商標の出願件数が多い会社は、自社で商標担当を抱えていることも一般的です。 しかし、外国商標となると、大手の特許事務所…

行ってきました

初N響(N響ゴールデンクラシック) 昨日、今年のゴールデンウィークのメインイベントとして、妻と二人で、上野公園の東京文化会館大ホールのNHK交響楽団のコンサートに行ってきました。曲目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調と交響曲第5番ホ短…

権利のための闘争

商標登録異議申立の勧め よくいわれているのは、日本人など農耕民族は権利をコツコツと取得するのが好きで、一方、欧米人などの狩猟民族はコツコツ権利を取るよりも侵害訴訟で権利行使してとか、異議申立とか、争うのが好きという国民性の違いに基づく違いが…

グローバル商標を創る過程で

同意書と共存契約書グローバル商標を作る過程では、余程、独自の長い名称でもない限り、他人の商標との抵触ということが必ず出てきます。 特に良い名前であればあるほど、誰かが先行して使っているので、必ず引っかかります。 そこで諦めると、グローバルで…

外国商標 出願国の考え方

どの国・地域まで出願すべきか? 以前、ハウスマークの外国商標の出願に関して、「商品・サービス」のことを書きましたが、今回は、国・地域を考えてみたいと思います。 現在、商標登録制度のある国・地域は200ほどありますので、民生品なら、200カ国・地域…

商標の普通名称化の防止(その2)

普通名称化の防止活動は「低調」? 商標が普通名称化するという状態は、画期的な新製品(まったく新しいカテゴリー)の商品を売っているということですので、企業にとっては非常に良いことです。営業やマーケティングの専門家などは、固有名詞、代名詞となる…

商標の普通名称化の防止(その1)

商標を形容詞的に用いる? 事務所で薦められて、「米国商標法・その理論と実務」(創英知的財産研究所著、Holland & Hart協力、経済産業調査会)を読みました。ざっと米国商標法の復習をするのに役立ちます。その中で、「商標の普通名称化を防ぐための具体的…